
キーワードは「6秒」。全世界で爆発的なムーブメントを巻き起こす動画サービス“6秒動画”=「Vine」とは?
2015/06/01 皆さんは「6秒動画」というキーワードを耳にされたことがあるだろうか?
その名の通り「6秒間で完結するミニ動画」のことなのだが、これが10代~20代の若年層を中心に爆発的なブームを巻き起こしている。1日あたりのループ数(再生数)は15億回を超え、閲覧数は月間1億人。もともとはアメリカで広まったコンテンツだが、日本でも人気が拡大し、2015年に入ってからは3カ月で3倍というペースでユーザーが急増中だという。
その中には、「リア充JKと非リア充JKのなうの比較」など“あるあるJK系”6秒動画を生み出した日本の(フツーの)女子高生が、Twitterで全世界から470万人ものフォロワーを集めたという驚くべきニュースも。この6秒動画、もはや一過性ブームとはいえない、ワールドワイドな映像文化になりつつあるようだ。
といっても、正式な名称が「6秒動画」なわけではない。「ニコニコ動画」の親戚かと思われた方も残念でした(苦笑)。アメリカ・Twitter傘下の動画サービス「Vine」のことなので、お間違えなく。動画の長さが6秒間に制限されているため、“6秒動画”という通称が広がったのだ。 ちなみに、「なぜ6秒なのか」に明確な理由はないという。Vine関係者によると、「制約を作ることでクリエイティビティを刺激する、写真と動画の間の表現」、(ショートムービーだからこそ)「言葉が分からなくても動きや表情で面白さが伝わる」などの条件から、6秒という時間制限が生まれたらしい。
実際に視聴してみると、腰を落ち着けてPCで見るには物足りないが、ちょっとした合間にスマートフォンやタブレットでチラ見するにはちょうどいい、絶妙な秒数だったりもする。こうしたお気軽さが、スマートフォン人気に湧く日本の携帯電話市場と合致したとも言えそう。
皆さんも試しに動画を作ってみれば分かるだろうが、この6秒という制限時間は、意外に長い。そして、短い。どっちなんだと突っ込まれそうだが、“物語”の要点だけをうまくまとめれば、十分な長さなのだが、何か付加価値を加えようとしたり、時事性を織り込もうとすれば、途端に不足してしまう。このあたりがVineのポイントらしく、時事性に左右されない、アーティスティックな物語&作品が生み出される要因なのだろう。
「いつ、どこで見ても楽しい」など、ほかの(動画)サービスとの違いが、単純明快で分かりやすいため独自性を生む。まさにヒット商品の秘訣ではないだろうか。
もしかしたら、NifMoやiPadが1台あれば、先の女子高生のように誰にでも世界的な映像クリエイターへの道が開ける可能性も。面白い時代になったものだ……などと少しでも感じたなら、あなたも6秒動画に挑戦してみてはいかが?