メールアドレスのネーミングに万国共通の設定はあるのか? 「-」を使うのは日本だけって本当!?

2015/08/07

 あなたが使用しているメールアドレス、実は“恥ずかしいモノ”になっているかも!? 今回は、メールアドレスの作り方に世界標準的なルールはあるのか? という話題を取り上げてみる。

 プライベートだけではなく、ビジネスでも使用するメールアドレスの場合、たとえば、鈴木一郎さんなら「Ichiro.Suzuki@****.co.jp」や「I-Suzuki@****.co.jp」のように、@より前の部分に自分の名前を入れるのが一般的。企業などの公式アドレスでは、一律でルールが定められているケースも多いだろう。

◆メールアドレスには使ってはいけない文字が存在

 そもそもメールアドレスを作る際には、使用してはいけない文字や記号がある。半角であればどんな文字を使ってもいいのでは? と思っている人も多いと思うが、次のようなものは使用不可という基本ルールがあることは覚えておきたい。

・/ ! “@ # $ % & ‘ ( ) = ~ | ^ : ; * + ? < > , ` [ ] { }
・半角スペース
・@マークの直前に記号
・ドット(. )、アンダーバー(_)を2つ以上連続
・@より前にドット . を2つ以上
・アドレスの1文字目が記号


以上、6項目は、メールアドレスとしては使用してはいけない決まりごとになっている。ところが、ルール違反であるにもかかわらず、携帯電話のアドレスとしては許容されているというのだから、少々困ってしまう。

 そういった場合、スマホの普及でPCメールとのやり取りも増えてきた今、自分のメアドが上記に該当しないかを見直すことをオススメしたい。特に注意したいのが、携帯に迷惑メールがこないように@の前に「.」をつけているような人の場合、PCからのメールが受信できない場合がほとんどなのだ。

 相手にそのことを教えてアドレスを変えてもらうのが一番だが、どうしてもPCからメールを送る場合は、該当のメアドの@までのアドレスを半角のダブルクオーテーション(たとえば、”abcdef.”@~など)で囲めば送信できる場合がある。

◆日本でよく見る「-」は実は世界では通用しない!?

 ところで、日本でよく見られるメールアドレスは、上記の例でも挙げた姓と名の間に「-」(ハイフン)を入れるパターン。分かりやすいという理由が一番なのだろうが、実はこれ、日本でのみ通用するローカル・ルールなのだ。海外では、ハイフン入りのメールアドレスが使われることは滅多になく、姓と名の間は、「.」(ドット)や「_」(アンダーバーまたはアンダースコア)で表すのが一般的となっている。

 なぜかアンダーバー文化がない(もしくは認知度が低い)日本では、アンダーバーの代わりにハイフンを用いる傾向が強い。メールアドレスに限らず、URLなどにもハイフンを用いる日本人は、外国人からすると妙な“ハイフン好き国民”に見えるとか。

 なのでハイフンよりもアンダーバーを……と言いたいところだが、日本ではアンダーバーをハイフンに間違われてメールが届かないトラブルも起こりそうで、難しいところ。

 だからといって、ハイフンなしでアドレスを作ろうして、たとえば、「jun-k」という名字と名前の組み合わせからハイフンを取ってしまうと、「junk」となり、違った意味に取られかねないことも……。よくよくチェックはしておきたい。

◆メアドの頭文字を大文字にするのは日本人の国民性!?

 次に多く見受けられるのが、姓と名の頭文字を大文字にするケース。実はこれまた、日本独自の風習だったりする。大文字混在の意味合いには諸説あるが、少なくとも外国人の目には、「なぜ大文字を混ぜるような面倒くさいことをするのか」というふうに見えるらしい。物事を割り切った論理的な考え方をする欧米人と、何にでも丁寧な日本人という国民性の違いも感じられ、ちょっと面白い!?

 ちなみに、(本国の)マイクロソフト社員のメールアドレスは「名前+姓のイニシャル」なのだとか。鈴木一郎さんで例えるなら、「ichiros@****.co.jp」となるわけだ。簡略化を極めたスタイルともいえそうだが、日本のメールアドレスを見慣れた目からすると、少々わかりづらいかも?

◆恥ずかしすぎるローマ字表記の間違いには要注意!

 意外と間違ってしまいがちなのが、ローマ字の表記で、ローマ字には「訓令式」と「ヘボン式」がある。たとえば、「ジュン」という名前をローマ字で書くと、ヘボン式では「jun」、訓令式では「zyun」となる。キーボードで打つ場合、「jyun」でも変換できてしまうが、ローマ字の表記としては間違っている。そのことを知らずに「jyun」のままメアドにしてしまったら、赤っ恥もいいところだ。

 ローマ字表記では、この「y」が意外とくせ者で、たとえば「ちゃ」も「cha」か「tya」がローマ字表記としては正しく、「cya」は違うので気を付けたい。また、東京などのように変換するには「tokyou」と「u」が必要だが、実際は「tokyo」となるなど、要らない「u」などにも注意しよう。

 ここまで解説してきたが、NGとなる基本原則はあれども、実際にはメールアドレスの作り方に明確なルールは存在しない。どちらが正しいというものではないので、「余計なことはせずシンプルに」を基本に、ワールドスタンダードなメールアドレスを考えてみよう。

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