意外に需要が!? 今“カメラなしケータイ”がほしい人の理由とは?

2016/03/16

 NTTドコモから、驚きのガラケー新機種「SH-03H」(SHARP製)が発売された。なんとカメラレス! 内蔵カメラの性能で機種を選ぶ人も少なくないご時世に、そもそもカメラなど付いていないという潔さなのだ。

 確かに一昔前までは、「カメラはデジカメがあるから、ケータイには不要。その分、安くて軽い&薄い機種がほしい」というニーズも多かった。が、技術の進歩でカメラ内蔵が機種サイズに影響を及ぼさなくなった現在、なぜカメラレスなのだろうか。

◆カメラレス機種は困難な情報漏洩防止が狙い

 実は現在も、カメラ機能を搭載しない通話専用端末の需要が少なからずあるという。

 主な納入先はオフィスや工場などで、情報漏洩を防止するためのニーズらしい。確かにカメラレス端末であれば、従業員が開発中の商品をこっそり撮影し、SNSに匿名で投稿するといった事故も防げる。飲食業界に警鐘を鳴らした、食材を使った従業員の悪ふざけなども防止できるはずだ。

 逆の見方をすれば、個人レベルでの情報漏洩防止がいかに困難かを、象徴する事例でもあるのだが…。

◆見た目はガラケーでも中身はスマホ。カメラがないこと以外は最新モデル!

 こうしたカメラレス・ケータイは、auやソフトバンクにもau「K006」ソフトバンク「202SH for biz」といった機種が該当するものの、いずれも法人向けモデルなので、店頭で見かけることはない。

 一方、NTTドコモのSH-03Hは一般機種扱いなので、誰でも買おうと思えば購入できる。中小企業などで数台だけ入手し、必要なケースのみ排他利用するという小規模ニーズにも応えられるだろう。

 単純に端末として見れば、防水・防塵に対応し、紛失・盗難時のリモート操作ロック・利用中断・初期化など、ビジネスシーンに合わせたセキュリティ対策も万全だ。OSにはAndroid 4.4を搭載しているので、見た目はガラケーでも中身はスマホだといっていい。

 つまり、「今さらガラケー」ではないわけだ。

 いかにもSHARPらしい面白製品だと捉える方もいそうだが、考えてみれば、初めてカメラ付き携帯電話(J-PHONE/J-SH04)を発表したのもSHARPだった。同機種が2000年11月に発表されてから16年。筆者は「ケータイにカメラは不要」派なので、SHARPの“原点回帰”に密かな拍手を送りたい(笑)。

※記事内容は2016年3月現在の情報を基に作成。

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