「iPhoneから送信」署名をどう思う? 生かしてる消してる?

2016/04/18

 iPhoneやiPadからメール送信をした場合、文末には「iPhoneから送信」「iPadから送信」という定型の署名が表示される。

 デフォルトの設定であるがゆえ、特に意識していないという人も多いかもしれないが、皆さんはこの署名を消しているだろうか? それとも残したまま気にせず送っているだろうか?

 特にビジネスシーンなどで話題に上りがちな、この「iPhoneから送信」という署名問題について、受け取る側の印象や存在理由、送る側としてはどうするのがいいのかも含め、考えてみたい。

◆「iPhoneから送信」署名は忙しさアピールに!?

 このデフォルトの定型署名は、自分にそのつもりはなくとも、「なんだかうっとおしい」「なんのアピールなのだろう?」と、メールを受け取った人次第では、少なからず感じさせてしまう。

 どうして必要以上にイライラするのかを考えてみると、受け取った側が「だから?」という心境に陥ることが、最大の要因ではないだろうか?

 iPhoneに限らずAndroidでも、仕事用のアドレスに送られてくるメールをスマホでチェックするのは当たり前になりつつあり、出先でスマホを使って返信……というケースもよくある。

 そんなとき、早く返信するのが相手によかれと思ってやったにもかかわらず、「iPhoneから送信」という一文があるだけで、「早く対応しましたよ!」という必要以上のアピールを感じたり、「忙しい最中ですけど外出先から対応しました!」といった恩着せがましい印象を与えてしまっていることも考えられる。

◆Apple“らしさ”ではあるがビジネスでは一考

 筆者が知りうる限り、こうした署名がデフォルトで表示されるのは、ほかに聞いたことも見たこともない。

 iPhone、ひいてはAppleがやっているからこそ、Apple“らしさ”も感じるが、その反面、「だからAppleはいけ好かない」と感じる人はいるのもたしかだろう。

 そうはいっても、Androidユーザーの中には、出先からメールを送った感を手間なく出せる「iPhoneから送信」という署名をうらやましがっている人もいるのでは?

 言ってしまえば、どっちもどっちな意見ではあるが、メールという文章で相手に意思伝達を行う以上、少しでも相手の気に障るようなことは避けておくのが、ビジネスとして最低限のルールだろう。

◆自分の状況をやんわり伝えるのに「iPhoneから送信」を利用

 そんな“嫌われ者”となりつつある「iPhoneから送信」署名だが、裏を返せば、あえて付けることで送信者としての心情を伝えることができるかもしれない。

 スマホやノートPCが普及したことで、いつでもどこでも可能な限りメール対応を求められがちだが、そんなときに「iPhoneから送信」と署名を付けてメール送信することで、少なからず「時間外対応なのですが……」「ゆっくりじっくり対応している時間はありません」といった、微妙なニュアンスや怒りをアピールできるのでは。

 もちろん、メールを受け取った側次第ではあるが、そのあたりは送るタイミングと内容も含め、自分の仕事相手を信頼してみたいところでもある。

 また、署名を付けることで、落ち着いてメールできない状況で、深く推敲などができず、乱雑乱文で申し訳ない……という気持ちを表し、免罪してもらおうとする使い方もありかも。

◆「iPhoneから送信」ではなくオリジナル署名を作ってみては

 いろいろと考察してはみたが、とどのつまり、「iPhoneから送信」とあったら「忙しい」と解釈するか、「単純に何も考えていないだけなのかも」と気にしないのが、現代では粋なマナーなのかもしれない。

 ただし、この定型署名は初期設定なので、簡単に変更できるのも事実。設定方法は、「設定→メール/連絡先/カレンダー→署名」と進んでいき、変更したい署名を選び消去をタップすればOK。新たにオリジナルの署名を作成することもできる。

 無駄ないざこざを起こさないということを考えると、リテラシーという観点からも、せめてビジネス用には署名を作成して「iPhoneから送信」を多用しないほうが、なにかとよさそうだ。

@niftyのおすすめインターネット接続サービス

  • @nifty光
  • ドコモ光
  • auひかり