
近頃、流行な電子チケットの譲渡&トラブル注意点まとめ
2016/07/22フィギュアスケートの大会でも採用が決まった電子チケット。音楽コンサートではすでにおなじみだが、譲渡の難しさや入場エラーなど問題点も多くあるので、覚えておきたい注意点をまとめてみよう。
◆電子チケットは「譲渡できない」が大原則
日本スケート連盟が主催するフィギュアスケート大会で、2016シーズン(秋~)から電子チケットの採用が決定した。音楽業界では広く普及しつつある電子チケットが、スポーツ界でも本格的に採用され始めたことで話題を集めている。
が、こうした電子チケットには、様々な問題点もあることをご存知だろうか。もっとも問題となるのは、チケットを譲渡する際の煩雑さだ。仕事の都合や身内の不幸、あるいは病気など、行けなくなるケースは多々あるに違いない。
とはいえ、そもそも「不正転売対策」として考案された電子チケットだけに、「転売できない」=「譲渡できない」ことが大原則。譲渡手続きが煩雑すぎて、あきらめるしかないケースが続出しているのだ。
では、どのようなケースが考えられるのか、具体的に見てみよう。
*ケース1:自分や同行者が行けなくなったので、キャンセルしたい
→購入者の都合によるキャンセル(払い戻し)は原則としてNG。
*ケース2:自分が行けなくなったので、誰かに譲りたい
→これは「転売」にあたるため、絶対的にNG。
*ケース3:自分が行けなくなったので、知人に権利を譲りたい
→知人が同じ電子チケット会員ならば、譲れることもある。が、事務局への連絡に時間を要するため(書類の郵送などが必要な場合も)、急な対応は不可。また、電子チケットの販売元によっては一切NGなケースも。
*ケース4:同行者が行けなくなったので、別の知人と行きたい
→知人が同じ電子チケット会員ならば、「分配」と呼ばれる方法で対応できるケースが多い。オンラインで手続きできるため、時間もかからない。ただし、電子チケットの種類や販売元によってはNGな場合もある。
◆電子チケットのQRコード譲渡は、不正転売の温床で入場エラーに
このように譲渡対応はケースバイケースで、電子チケットの種類や販売元によっても異なる。チケット購入前に、事業者のサイト等でFAQを確認しておこう。
また、入場時にエラーが出て、ゲートを通過できない例も少なくない。こちらも理由はさまざまだが、もっとも多いのはQRコードだけをネットオークションなどから入手した場合。同じQRコードが複数の相手に転売されていると、最初に入場した人はOKでも、2人目以降はNGになってしまうのだ。
QRコード譲渡が裏技的に横行する現状は、裏を返せば、それだけ譲渡手続きが面倒だということ。が、同時に不正転売の常套手段・温床でもあるため、くれぐれも手を出さないように注意したい。