気づいてますか? あなたのスマホが、家族やペットのストレス源に

2016/11/14

四六時中スマートフォンをいじる彼氏に「私とスマホどっちが大事なの!?」と彼女がキレた、な~んてことはよく聞く話。だがふと周囲を見渡せば、スマホに敵意を燃やしているのは恋人や妻だけではなかった。

◆スマホばかり見てないで遊んでニャン!!

「ママのスマホになりたい」(のぶみ著/WAVE出版)という絵本が話題になっている。主人公の男の子は、スマホばかり見ているママの注意を引こうと画策。最後には「ママのスマホになりたい」と涙ながらに語るのだが、うるうるしながらページをめくるうち、なぜか愛猫のことを思い出した。

我が家の猫も、主人のスマホいじりが嫌いだった。PCを操作しているときもキーボードに置いた両手の上に座り込んでくるが、スマホに対してはあからさまに敵意を見せる。スマホを押しのけて平然と視界に割り込んでくるし、うっかり床に放置すれば尻で踏まれる始末。机の上で充電していると、ツンツンと前足で押されて床に落とされることもしばしば。踏んだり落としたりするのは、スマホに自分との上下関係を植え付けようとしているのだろうが、壊されたら……と思うと、いつもヒヤヒヤだ。

そんな愛猫も少し前に天寿をまっとうし、虹の橋を渡っていった。最期を看取った朝、筆者の胸に押し寄せたのは、「スマホばかり触っていてごめん!」という自責の念。そんな暇があったら、何百回でも何千回でも撫でてやればよかった! スマホを置いて、飽きるまでハグしてあげればよかった……後悔先に立たずである。

筆者の家は猫だったが、犬と暮らしている人からも「うちのわんこはスマホが嫌いらしい」という声が。

飼い主のスマホ依存は、ペットにもストレスを与えるようだ。ご主人がスマホをいじり始めると、しばらくは遊んでもらえないと経験からわかるのだとか。それがたび重なれば寂しさがつのり、やがてストレスとなることも。

◆互いのスマホに嫉妬する家族

家族のスマホを斜に見「忙しそうだね」と寂しげにつぶやくお父さん、「スマホばっかりいじって!」と不満をため込むお母さん、自分のことは棚に上げ「パパママはいつもスマホばかり!」となじる娘、ゲームに夢中な息子、「子どもや孫がスマホに夢中で話しかけてくれない」とボヤくおばあさん、「奥さんをスマホに取られた」と嘆くおじいさん……。

他人のスマホは、使い方に疑問を抱けば、手の中にあるスマホまで奇異に映る。ママのスマホになりたい子どもじゃないけど、スマホに嫉妬し敵対心を抱いてしまう。

スマホに依存しているつもりはないのかもしれない。だが家族が集まっている時間にスマホを触ることで、互いの不満が増幅されてしまう。スマホに振り回され、互いのスマホに嫉妬する悪循環にのめり込むと、家庭はどうなってしまうのか。

◆どうしてもスマホから離れられないときに便利なのがフィルタリングアプリ

そうは言われても、すぐにスマホ断ちができる程人間ができていれば、そもそもこんな状況には陥らない。かといって、物理的にスマホを断ってしまおうというのも現実味がない。

そんな時に使えるのが、スマホにアクセス制限をかけるフィルタリングアプリ類。子どもが有害サイトへアクセスをできないように、使用に制限をかけるというのが本来の意図なのだが、ものによっては、特定の時間、通話以外の使用を制限することが可能となる。

この機能を使って、家族揃って食卓を囲む1時間だけでも、スマホに使用制限をかけて目の前の相手と話すことに集中してみよう。

多くのフィルタリングアプリは、制限を解除するためにパスワードが必要となる。お互いのスマホにパスワードを掛け合うのが最も確実だが、そこまでする必要もあるまい。起動の前に一手間加える事で、今、スマホを使う時間ではないのではないだろうか、と意識付けできる事が重要なのだ。

スマホがここまで生活に浸透した今、自分たちで決めた規制が新たなストレスとなることも。

ならば、できることからやればいい。パパが、ママが、子どもが、大切なペットが、おじいちゃんおばあちゃんがスマホに嫉妬しなくてすむような、簡単だけど大切なことから。

ペットと飼い主は、アイコンタクトで絆が深まる。傍らにスマホを置き、目を見て語りかければ、緊張を解いたうれしそうな顔を見せてくれるはずだ。

人間同士も同じ。目を見て話すことで、気持ちが伝わりやすくなる。「いただきます」や「ごちそうさま」の一言だって、スマホを見ながらではなく、顔を上げ、家族の顔を見ながら言うことで、場の空気は変わってくるだろう。

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