
文章校正にスペルチェック、Wordの“余計なお世話”機能を解除する方法
2017/02/06 清水 りょういちとても親切なWordの校正機能。誤字や脱字を指摘してくれて、間違いの許されない稟議書などでは力を発揮してくれる。ただ、あえてのくだけた表現なのに小うるさい国語教師のようにひたすら赤い波線を入れてくるのにはイラっとしている人も多いのでは?
◆デフォルトの設定のままWordを使っている場合は、自動文章校正機能をオフにしよう
たとえば同じ言い回しを連続して使って、あえて強調するというテクニック。これにもWordはピクッと反応して赤い波線を入れてくる。また新語・流行語などにも敏感だ。「PPAP」などと入力しようものなら、たちまち赤線。ここで「わかってるよ!」だとか、「わざとだよ!」と反論しても意味がない。
もちろんそのイライラを解消する方法はある。まずWindowsの場合。Word(※Office 2010以降)を立ち上げ左上にある「ファイル」から環境設定を開き、「作成・校正ツールオプション」の中内の「文章校正」の部分で、必要に応じて「入力時にスペルチェックを行う」「文脈に応じたスペルチェックを行う」「自動文章校正」「文章校正とスペルチェックを一緒に行う」のチェックを外すだけ(※Office 2007ではOfficeボタンを押し「Wordのオプション」をクリックすれば同じ作業が可能) 。
Office 2016 for Macなどを使っている場合はWordメニューから「環境設定」を開き、「スペルチェックと文章校正(バージョンによっては「作成・校正ツール」)」内の「文章校正」の部分で、「自動文章校正」のチェックを外せばOKだ。
またバンド名など、特殊な英語のスペルや大文字・小文字表記をする場合は、Windowsでは各スペルチェックに関するチェックボックス、Macなら「自動スペルチェック」のチェックも外せば、たとえば「GLAY」などに赤線が入ることもない。なんとストレスフリーなWord画面だろうか!
◆勝手に連番が振られてしまうWordの“親切すぎる”動きをブロック!
ほかにもありがちなWordの“挙動不審”といえば、数字の後にスペースやドット(たとえば「1.」など)を入れて改行すると「箇条書きが始まった」とWordに判断され、改行するたび連番(段落番号)がついてしまうこと。別に箇条書きにするつもりもないのに表示されてしまう番号などはデリートでは消せず、そのたびにバックスペースで不要な連番を削除していくことになり、イライラしている人も多いのでは?
これは校正機能ではなくて、「オートコレクト」と呼ばれる機能。先ほどと同じようにWindowsはワードのオプションを開き、「文章校正」の中の「オートコレクトのオプション」を選び、「入力オートフォーマット」タブをクリックしよう。表示された「入力中に自動で書式設定する項目」 で、「箇条書き (行頭文字)」および「箇条書き (段落番号)」の チェックボックスのチェックをオフにすることで解決する。
Macユーザーの場合は「ツール」メニューから「オートコレクト」を選び、「入力中にスペルと書式設定を自動的に修正する」のチェックを外そう。
ただその場合、日本語と英語の間の不要なスペースを削除してくれたり、カッコを正しく組み合わせてくれたりという便利な機能も無効になってしまうので、「入力オートフォーマット」の欄で箇条書きの部分だけオフにした方がいいだろう。
◆校正機能を使わずに間違えた場合はWordに責任なし。自己責任でチェックを外そう
もちろん、文章校正タブでスペルチェック機能を外した場合は、自分で正しい綴りで入力できる能力が必要になるし、自動文章校正をさせない場合は、読みにくい文章となって文意がうまく伝わらなくなる可能性もある。その辺は自己責任なので、覚悟してチェックを外した方がいいだろう。