新たなVRプラットフォーム「Daydream」はここが魅力!

2017/02/21

Googleが開発した新たなVRプラットフォーム「Daydream(デイドリーム)」。VRを飛躍的に普及させるのでは……とも噂される、「Daydream」が掲げる新コンセプト「モバイルVR」の魅力を探ってみよう。

◆他のVR機器とは一線を画する布製ヘッドセット「Daydream View」

“VR元年”とも呼ばれた2016年5月に、Googleが満を持して発表した「Daydream(デイドリーム)」。なにやら難しい内容が連なる発表記事を目にされた方も多いだろうが、「Daydream」の魅力とは、どのようなものなのだろうか。

ちょっと勘違いしやすいのは、「Daydream」という単独の商品があるわけではないこと。対応スマートフォンや専用ゴーグル、開発環境など、各種プラットフォームの総称が「Daydream」なのだと覚えておこう。

日本市場でも話題のソニー「PlayStation VR」が、PlayStation4やPlayStation Cameraとセットで利用するVR機器であることをイメージすると、わかりやすいかもしれない。

2016年10月に発表された初のVRヘッドセット「Daydream View」も、同時発表されたGoogle製Android端末(スマートフォン)「Pixel」の本体に挿し込むことで、VR環境を実現する(※Daydream対応スマホはほかにもあり)。

「Daydream View」の特徴は、全体が柔らかい布で覆われていることだろう。ジャージ素材とも呼ばれるものだが、プラスチック製の他社ゴーグル(ヘッドセット)と違い、皮脂や指紋がベタベタ付くようなことはない。温かみを感じさせる質感は、マニアックなイメージが先行するVR機器とは一線を画する印象を受ける。

布製のメリットは、一般的な他製品より約30%軽いという重量にも活かされる。装着しても違和感が少なく、身近な日用品感覚でありながら、高級感も漂わせる。そうした「Daydream View」のスタイルこそが、「Daydream」プラットフォームの“本質”と言えるだろう。

◆親しみやすく誰でも使える、身近な「モバイルVR」を実現した「Daydream」

VRというと、どうしても最高級スペックの「Oculus Rift(オキュラスリフト)」や、視線追跡型VRヘッドマウントディスプレイ「FOVE 0」などの「最先端かつハイテクな技術」をイメージしがち。PlayStation VRも、そうした機器の一環だ。

一方「Daydream」には、上記機種のような「ここがすごい!」「こんなことができる!」といった目新しい技術は少ない。高精度なモーションコントロールを維持しつつ、「モバイルで、親しみやすく、誰でも使える」VRを目指す。この「モバイルVR」と呼ばれるコンセプトを具現化した形が、「Daydream View」というわけだ。

アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、オーストラリアで先行発売された「Daydream View」は、Googleマップのストリートビューでバーチャル旅行を体験したり、YouTubeの360度動画でいっそうの没入感を……といった用途には、まさにうってつけだろう。

とはいえ、「なんだ、簡易的で低性能なオモチャなのか」と思ってしまうのは早計だ。VR環境に必要な高性能スペックは、「Pixel」など対応スマートフォン端末が担えばいいという考え方なのだから。

ハイエンドなVR機器とは一味違うアプローチで、VR環境の幅広い普及を目指す「Daydream」。その魅力を一刻も早く体験してみたいところだが、「Daydream View」「Pixel」ともに日本では未発売なのは残念!

「Google Assistant」(音声認識や自然言語処理等の統合技術)の日本語対応がネックともいわれるが、2017年中には「Daydream View」と同時発売されるとの噂もあるので、期待して待とう。

※記事内容は2017年1月現在の情報を基に作成。

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