
ユーザー目線で見た「チャットサポート」の利便性 困ったときは使わなきゃ損!?
2017/04/13「待ち時間が長い」、「一度の相談では解決しない場合がある」など、なにかとストレスがたまりがちな電話サポートに代わって、最近ではチャットによるカスタマーサポートを採用する企業が増えてきた。ここでは、そのチャットサポートの魅力を探っていく。
◆メリットいっぱいのチャットサポート
その気になれば、欲しいものはなんでもインターネットで手に入る時代。PCやスマホがあれば、いつでもどこでも好きなタイミングでモノを買ったり快適なサービスを受けることができるが、その分カスタマーサポートの重要性も高まっているのは間違いない。
とはいえ、電話によるサポートについては、あまり進化していない感がある。業種によっても若干異なるが、往々にして待ち時間が長いのだ。
かつての「つながらない」ストレスは少なくなったものの、ガイダンスが流れてから担当者につながるまでの時間をどうやり過ごせばいいのか。無事担当につながったとしても、ユーザー側で確認すべき事項が発生すると、またイチからやり直さなければならない……といったケースも。
また、電話越しではたとえば「M」と「N」のように発音が似ているアルファベットが聞き分けにくかったり、周囲の音に紛れて大事な部分を聞き逃したりと、誤解もしばしば起こりうる。雑音が多い場所では、会員IDを伝えるだけでも一苦労だ。
その点チャットサポートは待ち時間が短い上、文字を打ち込んでいくため、似た音を混同する心配もない。会員IDがある場合はログインした状態で臨むので、サポート担当者による顧客情報確認の手間も省ける。
少し混雑している場合も、担当者の手が空くのを待つ間に質問事項を書き込むことができるし、ログが残るのでメモを取り忘れたり、担当者の名前を聞き逃すという心配もない。他の作業をしながらの対応だってもちろん可能だ。
また、耳の不自由な方に対するサポートをリアルタイムで行えるようになり、新たな層へサービスを届けられるようになったこと。一度に複数の案件にオペレーターが対応できるため、人員を減らしコストの削減ができるようになったこと。嫌がらせのようなクレーム対応まで行う必要がなくなるため、オペレーターの負担が削減できるなど企業側のメリットも大きい。
◆チャット記録を残しておくと便利
カスタマーサポートへの問い合わせが必要になるのは、たいていの場合、バタバタしている状況の時。混乱している状況下では、日頃忘れっぽくない人でも、問い合わせ内容の一部が記憶からこぼれたり、誤認識してしまう可能性もあるのでは?
「あの時、なんて言われたんだっけ」
「もう一度問い合わせしたいのに、前回担当してくれた人の名前を忘れた」
「こう言ってたはずなのに、話が違う!!」
電話サポートではこんな問題も起こりうるが、チャットによるサポートなら心配無用。履歴を残しておくことであとでじっくり確認できるし、担当者の名前も残る。
もし聞き忘れがあれば、チャット中に提示された「お問い合わせ番号」で再度問い合わせをするといい。たとえ担当が変わったとしても、前回のサポート記録をもとに、スムーズに対応してもらえるはずだ。
チャット後、全記録をメールで受け取れるサービスもあるので、チャットサポートを受ける前に必ずチェックしておこう。
基本的には、チャットサポートの担当者はその道のプロではあるはずだが、場合によってはこちらの問い合わせたいことに関する知識が不足していたり、勘違いで伝わってしまい間違った対応方法を教えられてしまうこともあるかもしれない。
電話サポートでは「録音」をしているとアナウンスが流れることが多いが、その音声データをこちらは受け取ることができないため、言った言わない、の水掛け論になることが多かった。そんなときこれらのログがあれば、自分がただのクレーマーではないことを証明することができる。
◆こんな場合は“電話サポート>チャットサポート”
便利なサービスにも、得意不得意がある。
たとえば、その分野に関する知識が足りず、手取り足取り教えてもらわなければならないケースや、あまりにわからなすぎて相手の打ち込む用語が理解できない場合。サポートセンターに問い合わせる時点で困り果てているわけだが、状況を正確に伝えなきゃとあせるあまり、タイプ作業に終始してしまう可能性も。
・聞きたいことが山ほどある!
・質問が具体的にまとまっておらず、手取り足取り教えてもらう必要がある
・ガイドや取説の内容が理解できていない
こんな場合は、電話サポートの方が役立ちそうだ。
「不安なお気持ち、お察しします」「心配はいりません、必ず解決できます!」「サイトの誘導が若干わかりにくいかもしれませんね(お客様は何も悪くないんですよ)」などと、サポート担当が労いの言葉をかけてくれることがあるが、文字でやり取りするチャットサポートではこの対応が身にしみる。
ただ、即時性という意味ではチャットサポートに軍配があがるし、基本的にサポートへ電話をする場合は火急の事態に陥っているわけだから熱くなっている場合が多い。きちんと記録が残るチャッットサポートのほうがあらゆる面で効率的だろう。筆者も最近は、よく、チャットサポートを利用するのだが、問題が解決する頃にはホッと落ち着き、終了後に“サポート品質向上のためのアンケート”的なメールが届けば、全項目満点で返信している。
まだチャットサポートを利用したことがない人は、ぜひ試してみてほしい。