
PC用メガネを使わない、PC&スマホのお手軽ブルーライト対策
2017/07/06 遠藤 政樹目の疲れの原因になると言われる、ディスプレイから出ているブルーライト。PC用メガネをはじめ多くの対策グッズがあるが、費用の多寡はあれど、いずれもお金がかかってしまう。なんとか出費せずにブルーライト対策はできないだろうか?
◆目への影響があるというブルーライトとは何者?
ブルーライトは目によくないと聞くことは多いが、そもそもブルーライトとはいったい何なのか?
簡単に言ってしまえば、LEDディスプレイから発せられる青色光のこと。もう少し詳しく説明すると、380ナノメートルから495ナノメートル前後の波長が短い光で、可視光線(※人の目で見えるもの)の中でエネルギー量が一番高く、網膜にまで達するものだという。
ブルーライトはPCだけのものと思っている人もいるかもしれないが、スマホやタブレットなど、バックライトにLEDを使う液晶画面から多く発せられている。
このブルーライトを見続けていると、体内時計が狂ったり、目が疲労しやすくなるなど、さまざまな影響が出ると言われ、対策グッズが数多く登場しているのだ。
ブルーライト対策の一環として、厚生労働省のガイドラインでは、PCなどで作業を行う際は連続した作業時間が1時間を超えないようにし、その都度10~15分程度は目を休めることが推奨されている。
◆WindowsもMacもモニターの色調整でブルーライト対策! 最新OSなら対策モードも
対策法としては専用メガネをパッと思いつくが、ブルーライトをカットする効果が高すぎると、逆に画面が見づらくなったりすることも。また、普段メガネを使っていない人はかけるだけでも違和感があるだろう。なんとか簡単&タダで対策する方法はないだろうか。
PCでの対策法の中でも比較的、効果が高いとされているのが、モニターの表示色を調整する方法だ。
Windowsでは使用しているOSによって変更方法に若干の違いがあるが、基本的には「コントロールパネル」から「デスクトップ(のカスタマイズ)」→「ディスプレイ」の順に進み、「色の調整」を選択するとカラーバランスの調整が可能に。あとは青を下げつつ、緑&赤も調整して自然な色味を探そう。
Windows10の最新版を使っていれば、デスクトップで右クリックして「ディスプレイ設定」を選び、「夜間モード」をONにするだけでブルーライト対策が可能となる。夜間モードは自分でも設定変更でき、スライダーを左に動かすほど、ブルーライトの発光を弱める温かい光が表示される。
Macでは「システム環境設定」→「ディスプレイ」→「カラー」→「補正」とたどっていくことで発色パターンを選択できるが、こちらもmacOS Sierra 10.12.4以降であれば、ディスプレイの色味を暖色系の色域に切り替えてブルーライトを弱めてくれるるという「Night Shift」機能を利用できる(※内蔵ディスプレイのモデルに使用条件あり)。
ブルーライト対策でもOSのアップデートは役に立つというわけだ。
◆AndroidスマホもiPhoneも目に優しいと言われる色反転機能あり
PCではほかにも、使用するソフトの背景色を黒に変更するという手段も。たとえばWordなら上部メニューのレイアウトから「ページの色」を選び、背景色を黒などに替えることでブルーライト抑制に期待できる。画面上では黒字に白抜きの文字で表示されるが、印刷するときは通常通りなので安心しよう。
ちなみに、背景色を黒にする方法はiPhoneにもあって、「設定」→「一般」→「アクセシビリティ」→「ショートカット」と進み、「カラーフィルタ」にチェックを入れればOK。ただし、写真などの色も反転してしまうのでWebやメールなどを見るときなど、利用シーンを限定しておく方がいいかも。
色の反転はAndroid5.0以降でも使え、「設定」→「ユーザー補助」とタップし、「色反転」という項目をONにすれば黒基調で白抜き文字の表示に変身。ブルーライトを弱める効果に期待できる。
あとはPCもスマホもあまり輝度を高くして使わないなど、グッズを使わずともブルーライト対策は結構できるもの。特に新しいOSはデフォルトで対策機能があったりするので、そのあたりから始めてみるのもいいのでは。