「クラウド」とは-意外と知らないIT用語の基本

2019/11/18

今では当たり前のように使われている「クラウド」という用語ですが、「どういう言葉なのか説明して」と言われると、ちょっと口ごもってしまうワードの一つでしょう。なんとなくイメージではわかっているクラウドという用語について今一度、整理してみましょう。

◆クラウドとは「ネット経由でサーバーやアプリなどサービスを利用するスタイル」のこと

クラウドは、「クラウドコンピューティング(cloud computing)」の略語で、サーバーやストレージ、アプリケーションソフトウェアなどのコンピューター資源を、ユーザーがインターネットを介して利用する形態のことを指します。

もう少し簡単に言ってしまえば、「所有して使う」のではなく、「レンタルして使う」と考えると分かりやすいかもしれません。たとえば車を所有するのではなく、レンタカーやタクシーで代用するというイメージです。

では、なぜ「雲」を意味する言葉であるクラウドが使われるようになったのでしょうか。理由には諸説あり、「技術者がネットワークを図で示す際に雲で表現することが多かったから」「ユーザーが物理的な保存場所を意識せず雲(インターネット)の向こうのサービスを利用」などが起源では、と言われています。

データやアプリケーションが目の前のパソコン内ではなく、事業者が提供するサーバー0やネットワーク機器、アプリケーションをインターネット越しにオンデマンドで利用するため、その先が見えない雲のような存在に、たしかにイメージは重なりますね。

なお、クラウドに対応する言葉として「オンプレミス」がありますが、こちらは「サーバーやネットワーク機器、アプリケーションなどをユーザーが購入して運用すること」と覚えておきましょう。

◆普段使っているGmailもクラウド技術を活用

データやアプリケーションがネットワークの先にあるというのは実感しにくいかもしれませんが、「クラウドサービス」という形で普段から利用している人も多いはずです。

たとえば、メールアプリを使わなくてもブラウザ上で操作できるGmailをはじめとしたWebメール、大容量のデータをやり取りするオンラインストレージなどはクラウドサービスの一種です。

こうしたサービスは「SaaS(サース)」と呼ばれるクラウドサービスに分類されますが、クラウドサービスは大きく以下の3つに分けられます。

・SaaS(サース/Software as a Service):ソフトウェアを提供
・PaaS(パース/Platform as a Service):開発環境を提供
・IaaS(アイアース/Infrastructure as a Service):サーバーを提供

また、インターネットを通じて不特定多数のユーザーによる「パブリッククラウド」、社内など閉じられたネットワーク内で特定ユーザーのみ利用する「プライベートクラウド」という、2種類の契約形態があります

現在、急速に普及が進んでいる「IoT(Internet of Things/モノのインターネット)」を支える技術としてもクラウドは活躍。IoT端末から収集されたデータをクラウドサービスでサーバーに集約します。IoT端末がスマホのように移動するものでも、クラウドなら時間や場所を問わずにデータ収集ができます。

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