ニュースやドラマ、映画などに登場する「ダークウェブ」って何?

2018/12/21
皆さんは「ダークウェブ」という言葉を見たり聞いたりしたことはありますか? 2017年頃からサイバー犯罪に関係するニュースなどでも取り上げられる機会が増えてきましたが、今回はネット雑学のひとつとして、ダークウェブを取り上げてみます。

◆ダークウェブとは? インターネットを区分する3つの領域

ダークウェブというネーミングや響きから、ちょっとフィクションぽい印象を受け、存在を疑うかもしれません。

ただ、大人気ドラマシリーズ「相棒」(テレビ朝日系)に登場したり、「『現代用語の基礎知識』選 2018ユーキャン新語・流行語大賞」に仮想通貨とセットでノミネートされたり、にわかに注目を集めています。

では、そもそもダークウェブとは何なのでしょうか。それを知るにはインターネットの領域について知る必要があります。ネットの領域は、次の3つに大きく区分されます。

(1)サーフェスウェブ(Surface Web):普段閲覧しているWebページがある領域。Yahoo!やGoogleなど。

(2)ディープウェブ(Deep Web):検索するだけでは見られず、IDやパスワードの入力が必要な領域。メンバー制のサイト・サービス・コンテンツ、ネットバンキングなど。

(3)ダークウェブ(Dark Web):匿名性を維持した通信が可能なネットワーク上で、特殊なブラウザやソフトウェアを使わないと接続すらできないネットワーク領域

いわゆる“闇サイト”と呼ばれるものはディープウェブ内に存在するもので、ダークウェブとは一線を画し、ダークウェブの方がよりアンダーグラウンドなネット空間と言えます。

そして、実はサーフェスウェブはネット空間のごくわずかな部分であり、9割近くがディープやダークといったウェブに該当するというのだから驚きです。

◆ダークウェブはアクセスするだけなら誰でも簡単にできる!?

ダークウェブが急激に注目を集めるようになったのは、2018年1月に流出騒動で大きな話題を呼んだ「NEM」をはじめとする仮想通貨がきっかけと言われています。その理由として、流出騒動の犯人とされる人物が盗んだ通貨をダークウェブで交換していたと推測されているからです。

匿名性が重視されるダークウェブは、すべてが悪というわけではありませんが、その性質上、サイバー犯罪や違法な取引などに利用されやすく、多くのサイトで何らかの違法行為が行われているようです。

特殊なブラウザやソフトウェアが必要だったり、サイバー犯罪の温床となったりと聞くと、普通の人はアクセスできない空間と思うかもしれませんが、実はアクセス自体はそれほど難しくはありません。

たとえば「Tor(トーア)」や「I2P(アイツーピー)」といった、利用者の身元と通信経路を隠せるソフトウェアを使えば、アクセスは可能になります。ただし何も知らない初心者が興味本位でのぞきに行くのは、武器を持たずに戦いに行くようなもの。自ら危険に飛び込むような行為はやめておきましょう。

ダークウェブという存在が知られるようになり、小遣いほしさやリベンジ目的に個人や企業から情報を盗み出し売買するという事態も起きている様子。何が起きているかを把握し、しっかりとしたセキュリティ意識を持つことが大切です。

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