
新宿・池袋・大宮駅に登場!交通系ICカードを使った無料荷物保管装置「Baggageport」とは?
2018/02/16◆首都圏に広がる新たな一時荷物保管システム
首都圏にお住まいの方は、新宿駅・池袋駅・大宮駅に見慣れないモノがあることにお気づきかもしれません。柱や壁に小さな機械とチェーン(ワイヤー)が付けられ、何やら荷物置き場のようにも見えますが……はたして?
この「Baggageport(バゲッジポート)」という名称の設備は、2017年から小田急線・新宿駅西口地下改札内トイレ、池袋駅近くの西武高速バス池袋チケットセンター、新幹線・大宮駅構内(階段下)に設置された新システム。一体、どのような装置なのでしょうか。
スーツケースやキャリーケースなどの大きな荷物を持ち歩きながらトイレや売店などに入る際、荷物が邪魔で一時的な置き場所があれば……と思われた経験は、誰しも一度や二度はお持ちのはず。
そんなときに無料で利用できるのが、荷物の一時保管スペース「Baggageport」なのです。使い方は簡単で、装置から抜き取ったチェーンをケースを取っ手などに通し、再び装置にセットするだけです。
大きなケースは、一般的なコインロッカーには入れられません。また、大型サイズのコインロッカーは利用を躊躇するお値段なので、このように無料の荷物置き場はとてもありがたいもの。現在はまだ試験設置段階ですが、ぜひ広く普及してほしいところです。
◆「Baggageport」は交通系ICカードが鍵に
Baggageportの優れたポイントのひとつが、Suicaなどの交通系ICのカードをかざすだけで、ロック&解除ができることです(※ICカード紛失、停電・故障時にはマスターキーでも解除可能)。Suicaなどに使われる日本固有の規格「FeliCa」だけでなく、世界各国で広く採用されている「MIFARE」にも対応しているため、外国人観光客の利用も増えそうです。
いずれの駅も利用しやすい便利な場所に設置されているため、コインロッカーや手荷物を預けられる場所を探し回る必要もありません。
一方、利便性が高い場所=人が多い場所なので、置いた荷物が“衆人環視”の状態になります。そうした状態に抵抗を感じる方もいるかもしれませんね。あくまで一時的な利用設備だと考えるのがよさそうです。
バッグやケース自体に鍵をかけるものではありませんから、できればファスナー部分などをロックしておきたいところ。ロック機能がないケースなら、ホームセンターなどで売られている小さな鍵を常備しておくと便利です。
◆「Baggageport」付きの次世代型IoTトイレも登場
このBaggageportが設置された小田急線・新宿駅のトイレは、次世代型のIoTトイレとしても話題になっています。トイレ入口には「トイレの空き情報」と記されたディスプレイがあり、トイレの個室扉に付けられた磁気センサーと連動して、いくつ(何部屋)空いているかが表示されます。さらに他の2カ所のトイレの空き状況も表示してくれるという優れもの。
これがあれば中に入ったら満室だったということもありませんし、トイレ内で空きを待つという気まずい状況も生まれません。「Baggageport」も設置され、とても使いやすいトイレですね。
「Baggageport」もIoT次世代型トイレも、活発に利用されれば普及もこれから広がるはず。とても便利なシステムなので、機会があれば皆さんも積極的に活用されてみては?
※記事内容は2018年1月現在の情報を基に作成。