「アクセシビリティ」とは-意外と知らないIT用語の基本

2020/04/27

皆さんは「アクセシビリティ」という言葉を聞いたことがありますか? 例えばiPhoneには「アクセシビリティ機能」というものがあり、有効にすることで障がいがある人でも自由にiPhoneを使えるようになります。では、このアクセシビリティとはいったい何なのでしょうか?

◆アクセシビリティとは「どんな人でも同じように使える」よう意識すること

アクセシビリティ(accessibility)とは、「近づきやすさ」「接近できること」と訳される英単語で、転じてどんな人でも使えるよう意識する、使いやすいように工夫するという意味で使用されます。

製品では「ユーザーの年齢、性別、身体的特徴、使用している機器の違いなどの影響をやわらげ誰でも同じような使い勝手に」という意味を持ちますし、Webサービスでは「情報やサービスへのアクセスのしやすさ」というニュアンスで使われます。

ネット上のアクセシビリティについては「ウェブアクセシビリティ」とも呼ばれ、「年齢的・身体的条件に関係なくオンラインで提供される情報にアクセスし利用できること」を指します。

具体的には、視覚に障がいを抱える人でも見やすい文字の色やコントラスト、誰でも理解可能なコンテンツの作成などを意識したページ・サービスが当たり、「ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)」が定める「Web Content Accessibility Guidelines (WCAG)」というガイドラインもあります。

◆アクセシビリティはどんな人にも必要なもの

先ほど挙げたiPhoneのアクセシビリティ機能の一つである読み上げ機能のように、アクセシビリティと聞くと、高齢者や障がいなどの身体的な差異をなくすためのものと感じる人も多いかもしれません。

ウェブアクセシビリティのようにそういった面もありますが、広義には「環境や状況に関係なくサービスやコンテンツを同一に利用できる」ようにすることが、アクセシビリティの目的と言えます。

例えば、マウスを家に忘れてしまった場合、キーボードやタッチパッドだけで操作を可能にするといったこともアクセシビリティに該当します。

このように近年では、アクセシビリティに配慮した製品やサービスづくりが求められています。

◆「ユーザビリティ」との違いは?

アクセシビリティと似たような言葉として「ユーザビリティ」があります。どちらも使いやすさという意味合いは同じですが、求める方向性やニュアンスが違います。

ユーザビリティの使いやすさは、例えば「メニューの見やすさ」「フォームの入力のしやすさ」など、想定したユーザーが簡単な操作で目的を達成できるという、便利さを含んだ「使いやすさ」に重点を置いたものと言えます。

アクセシビリティが、すべてのユーザーが同じようにアクセスできるかに焦点を絞っている点で異なります。

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