
バックドアとは|脆弱性を放置する危険性とセキュリティ対策を解説
2022/07/05バックドアはシステムの脆弱性などを悪用して設置される、サーバーやコンピュータに侵入するための入口のことです。バックドアを通じて個人情報の漏洩や不正操作などの被害が生じます。
今回はバックドアの主な手口や対策方法について解説します 。本記事を参考に脆弱性を放置せずにしっかりとセキュリティ対策をするようにしましょう。
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バックドアとは
バックドアとは、直訳すると「裏口」「勝手口」といった意味の言葉で、攻撃者(ハッカー)が管理者(使用者)に気づかれないようにコンピュータに不正に侵入するための入口を作るサイバー攻撃の手法を表す言葉として使われています。
攻撃者は、システムなどの脆弱性を悪用してサーバーやコンピュータに不正侵入のための入り口を用意して、そこから「個人情報を抜き取る」「不正な操作を行う」といった攻撃を行います。一度バックドアが設置されてしまうと、繰り返し侵入できるようになってしまうため、適切な対処をしないと被害が拡大してしまいます。
バックドアによって生じる被害
バックドアによってどのような被害が生じるのか詳しく解説していきます。主な被害としては以下の通りです。
・不正な操作
・個人情報や機密情報の流出
ひとつずつ詳しく見ていきましょう。
データやシステムの改ざん
サーバーやコンピュータへ不正に侵入されることで内部データを改ざんしたり、システムを破壊されたりといった被害が生じます。個人だけでなく法人も攻撃の対象になっており、データの改ざんが行われると運営に重大な被害が生じて、営業を停止せざるを得なくなるケースもあります。
不正な操作
侵入したコンピュータを通じて、不正な操作が行われてさまざまな被害が生じたり、他人に被害が及んだりするケースもあります。例えば、侵入されたコンピュータを通じて、スパムメールが一斉に送信されたり、不正な遠隔操作によって犯罪の加害者に仕立て上げられたりする可能性もあります。
サイバー攻撃の攻撃元として悪用されるケースや遠隔操作によってSNSや掲示板への投稿など、さまざまな被害が想定され、実際にバックドアによる遠隔操作被害で誤認逮捕が起きるという事例もありました。
個人情報や機密情報の流出
バックドアを利用してコンピュータやシステムに侵入し、重要な機密情報や個人情報が抜き取られるという被害もあります。大企業の重要なデータが漏洩するといった規模の大きな被害から、一個人の決済情報が抜き取られるといったものまで、多様な被害が想定されます。
その他にも、メールやチャット、ビデオ通話といった通信が傍受または公開されたり、操作記録やCookieデータが盗まれたり、中にはキーボードの入力情報を詐取することで、ID・パスワードを盗み出すという手口まであります。
バックドアを仕込む手口を解説
バックドアを仕込む手口としては主に以下のようなパターンがあります。
・メールに添付されたファイルを開く
・危険なWebサイトを閲覧する
・製品開発段階で仕込まれる
それでは1つずつ見ていきましょう。
システムの脆弱性を悪用する
コンピュータやOS、システムなどの脆弱性を悪用することで、バックドアが仕込まれるケースがあります。もちろんシステムによってブロックされるものもありますが、一部に脆弱性が見つかると、そこを通じてバックドアが設置されてしまいます。
メールに添付されたファイルを開く
メールに添付されたファイルを開くことでバックドアが仕込まれるという手口もあります。添付されたファイルを開くことで不正プログラムが実行され、バックドアが設置されてしまいます。見るからに怪しいメールであれば対策できますが、最近では自然な文面で見分けがつきにくくなっているため注意が必要です。
危険なWebサイトを閲覧する
悪意のある危険なWebサイトや不正なプログラムが設置されたWebサイトにアクセスすることで、バックドアを設置するという手口があります。アクセスと同時に自動的にプログラムが実行されるケースもあるため、ユーザーが気付かないうちにバックドアの設置が完了しているケースがあります。
製品開発段階で仕込まれる
ごく稀に製品が開発される段階でバックドアが設置されているというケースもあります。例えば、開発者がバグチェックのためにバックドアを設置して、その後取り忘れたことでバックドアが仕込まれたまま販売されるというのが考えられます。
バックドアの対策方法
バックドアを防ぐには以下の対策方法があります。
・怪しいメールや危険なサイトは開かない
・セキュリティ対策ソフトを導入する
簡単な方法ばかりなので今すぐにでも実践してみてください。
OSやソフトウェアを更新して最新の状態にする
バックドアはシステムの脆弱性を悪用して設置されるため、OSやソフトウェアなどはこまめに更新して最新の状態を保つようにしてください。システムのアップデートは発見された脆弱性を解決するために行われる側面もあるため、常に最新の状態に保っておくことで有効なバックドア対策になります。アップデートするのを忘れてしまう人は、自動的に行う設定にしておきましょう。
怪しいメールや危険なサイトは開かない
メールに添付されたファイルやWebサイトへのアクセスを通じて、バックドアが仕込まれるケースがあるので不用意にアクセスしないようにしましょう。心当たりのないメールや怪しいメールを見つけたときは開封せずに削除し、怪しいサイトにアクセスしないようリンクやURLを開かないことを心がけましょう。また、フィルタリングやアクセス制限を設定することで危険なサイトへのアクセスを防止することもできます。
セキュリティ対策ソフトを導入する
セキュリティ対策ソフトを導入することで、バックドアが設置されるリスクのあるWebサイトへのアクセスをブロックしたり、不正な侵入を防止したりできます。注意するだけでは防げない不正サイトへのアクセスや、ウイルスの駆除も実行してくれるので、IT機器の操作に不慣れな方でも安心です。
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※2022年7月時点の情報です。