
Grok(グロク)とは?イーロンマスクが手がけたチャット型AIの使い方
2024/11/14Grok(グロク)とは、2023年11月にイーロン・マスク氏が立ち上げた「xAI社」がリリースした対話型AIです。Xのサブスクリプションを利用されている方のなかには、すでにGrokを活用されている方もいるのではないでしょうか?
今回はGrok(グロク)の活用例やほかのAIとの違いについて解説します。生成AIについて詳しくない方でもわかりやすいよう解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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Grok(グロク)とは?何ができるの?
Grok(グロク)は、2023年11月にX(旧Twitter)から利用できるようになった対話型AIです。Xを利用している方は、突然アイコンが表示されて戸惑った方もいるのではないでしょうか。
ここからはGrokの特徴について解説します。
Grok(グロク)はxAI社が開発した対話型AI
Grokとは、xAI社が開発した対話型AIで、日本語でもスムーズな質疑応答ができるAIです。xAI社は2023年7月にイーロン・マスク氏が設立し、わずか数カ月でGrokを公開しました。
対話型AIであるGrokは「あらゆる質問に回答するAI」を目的として開発され、自然な対話ができる生成型AIとしてすでに注目されています。Grokは、ChatGPTのように大規模言語モデルを活用して学習し、現在「Grok-1.5」がリリースされています。
あらゆる質問に回答するGrok(グロク)
Grokには「ユーモアモード」と「標準モード」があり、選択したモードによって回答が異なります。それぞれの動作モードの違いは以下の通りです。
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ユーモアモード |
ユニークな回答ができるモード |
|
標準モード |
ほかの生成AIのような回答とともに、参考になるポストを提示してくれます |
ユーモアモードではユーモアや冗談を交えた対話が得意なので、これまでの生成AIよりもカジュアルに生成できます。日本語に完全対応しているわけではありませんが、一般的な内容であればスムーズな生成が可能です。専門性の高い内容は、参照したデータによって、英語で出力されるケースもあります。
無料で使える?
2024年7月現在、Grokは無料では使えません。利用できるのは、Xの「プレミアム」または「プレミアム+」をサブスクリプションしている方のみです。
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X プレミアムプラン |
X プレミアム+プラン |
|
|
月額料金(ブラウザ版) |
857円(税込) |
1,713円(税込) |
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年額(ブラウザ版) |
10,280円(税込) |
20,560円(税込) |
プレミアムプラン、プレミアム+プランに加入している場合は、Grokにアクセスすると「Grokに質問する」と表示されます。ユーモアモードと標準モードを切り替える際は、ページ上部で変更可能です。
Grok(グロク)とChatGPTの違いは?
GrokとChatGPTにはいくつか違いがありますが、特に注目したいのが次の5つです。
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Grok-1.5 |
ChatGPT Plus |
|
|
無料利用 |
× |
◯ |
|
料金 |
857円〜 |
3,000円〜(2024年7月時点) |
|
リアルタイム性 |
68.7% |
61.4% |
|
テキストの読み取り |
78.1% |
78.0% |
|
計算力 |
52.8% |
49.9% |
参考|xAI社
ChatGPTは無料で利用できますが、トークン利用回数などの利用回数に制限があります。一方、Grokは無料利用ができないものの月額料金自体は安いため、ChatGPTよりも導入しやすいでしょう。
また、GrokはXのリアルタイム情報にアクセスできるため、ChatGPTよりもトレンド性の高い生成ができます。コミュニケーション能力は、ChatGPTが優れていると言われていますが、ユーモアのある回答ならGrokのほうが得意です。
Grok(グロク)の活用例
GrokはXの情報を活用したリアルタイム情報の収集力と高い性能で、今後ますます活用の場が広がるでしょう。ここからはGrokの活用例を3つ紹介します。
トレンドの情報収集
X(旧:Twitter)のトレンドにすぐアクセスできるGrokは、業界や地域の情報を調べるのに向いています。
業界で発表された最新情報や、地域の人気スポットなど、話題のネタをキャッチアップするのに便利です。情報の正確性は確認しなければなりませんが、ネタ探しがしやすくなるため、マーケティングなどさまざまなビジネスに活用できるでしょう。
アイデア出し
リアルタイム情報が追えるGrokは、アイデア出しツールとして活用しやすいです。
たとえば、プロジェクトに必要なタスクの洗い出しや喜ばれるプレゼントのおすすめなど、さまざまなアイデアを出してくれるでしょう。多少プロンプト(指示文)があいまいでも、比較的こちらの意図を汲んだ内容を生成してくれます。
コーディング
GrokはChatGPTよりもコーディング力が高いとされていて、簡単なコードであれば数秒で出力可能です。
手書きされたフローチャートをすばやくPythonコードへ生成することに成功した動画は、プログラマーの間で話題になったことも。別のプログラミング言語のコードを翻訳させることもできるため、うまく活用できればレガシーシステムの刷新に役立つかもしれません。
Grok(グロク)を使う際の注意点
対話性能が高く、便利な使い方ができるGrokですが、生成AIの性質上、注意しなければならない課題はたくさんあります。特にトレンド情報を活用したコンテンツ制作に活用する場合は、生成されたデータの質に気をつけなければなりません。
ここでGrokを使う際の注意点を3つ解説します。
1.情報の正確性は信頼できない
AIの特性上、どんなに対話性能が高かったとしても情報の正確性はありません。誤った情報を実際あったかのように生成する「ハルシネーション」はどうしても発生します。特にトレンド情報は正確な情報以外も発信されるケースが多いため、誤った情報を基に生成されるかもしれません。
どの生成AIでも生成された情報は正しいものなのか、情報に偏りがないかは、必ず人が判断すべきです。Grokが生成した内容のみではなく、一次情報先やほかの情報ソースをチェックして情報の正確性を確認しましょう。
2.生成された回答が不適切な場合がある
ほかの生成AIよりもカジュアルな回答ができるユーモアモードは、倫理観や道徳にかける内容が生成される可能性があります。
内容によっては違法行為に抵触するリスクもあるため、生成された内容に誤りがないか、不適切ではないかを確認しましょう。可能であれば、生成された内容をしかるべき機関や専門家に確認してもらい、意見をもらってから活用するのがおすすめです。
とはいえ、過激な質問にも回答できる性能は、うまく使えば面白いポストを作る参考にもなるのでぜひチャレンジしてみてください。
3.セキュリティ上のリスクが生じる
Grokのように人間味のある回答を生成できるAIは、良い方向にばかり活用されるわけではありません。高度なAIを活用した詐欺やなりすまし行為はすでに確認されているため、普段からセキュリティ意識を高めておく必要があります。また、現状Grokの安全対策についてしかるべき説明がないこともあり、個人情報やプライバシーの取り扱いについても懸念されています。
さらに、GrokはX上の情報を活用して学習するので、何気なくポストした情報が生成されてしまう可能性も。情報収集力の高いAIの登場で、個人の特定がしやすくなっているため、身バレしてしまう内容はポストしないように気をつけましょう。
Grok(グロク)のリスクを把握して便利に活用しよう
GrokはXのポスト生成や、日常の疑問の解消、アイデア出しなどさまざまなシーンで活用できます。しかし、高度なAIだからこそ悪用される可能性があり、巧妙ななりすましポストに騙されないようにしなければなりません。
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Grokを利用する際は、セキュリティリスクについて対策しつつ、便利に活用してみてください。
※2024年11月時点の情報です