
VRに続く新世界!? 「AR(アグメンティッドリアリティ)」「MR(ミクストリアリティ)」とは?
2017/03/07
VR(バーチャルリアリティ)が切り開いた拡張世界に、新たな風が吹こうとしている。VRとは一味違うテクノロジーとして注目される「AR」や「MR」。Microsoftが提唱した新技術によってもたらされる、SF映画のような世界とは……?
見た目は各種のVRゴーグルと変わらないのだが、そこに描き出される映像は、「VR」とは異質なもの。「AR」や「MR」と呼ばれるテクノロジーだ。
「VR」(Virtual Reality)は、現実のような仮想空間を0から作り出す技術。一方、「AR」(Augmented Reality)や「MR」(Mixed Reality)は、「拡張現実」「複合現実」を意味し、現実の世界をベースに情報を書き加えていく技術だ。
どちらも「Reality/現実」という言葉が付くため混同しやすいが、「VR」が作り出す世界は「仮想現実」。「現実」そっくりな世界を、理工学的に作り出す「仮想」空間だ。
かたや「AR」や「MR」は、あくまで現実世界が主体となる。キャプチャした物体の形状を仮想3D映像として現実世界に立体的にマッチングさせ、現実世界上にデジタルな情報として再現していく。
そういわれてもよくわからないならSF映画でイメージしてみよう。マトリックスのように、戦闘機の中で肉体を機械にセットすると、突然自分が21世紀初頭のニューヨークの雑踏の中を歩いているように感じられるのが「VR」。スターウォーズなどで、遠く離れた場所にいる悪者が立体映像として投影され、部下たちに命令を出したりしているのがARだ。
こうした番組からもわかるように、複雑な人間の動きをトラッキング&3Dマッピング化するためには、かなり大掛かりな装置が必要だった。
が、「HoloLens」を利用する「ホロポーテーション」(Holoportation)では、カメラとゴーグルの組み合わせだけで、簡単かつリアルタイムに「AR/MR」世界が構築可能となる。
たとえば遠方の支社とのビデオ会議で、平面的な映像に向き合うだけの感覚に違和感を拭えない方も少なくないだろう。そこに「ホロポーテーション」を応用すると、「ヒザをつきあわせて」話し合う感覚が簡単に実現できるわけだ。
こうしたホログラフィックコンピューティングは、ビジネスや医療、教育現場など、さまざまな現実世界に応用可能だといわれる。
ビデオ映像と違って動きに制限がなく、空間を自由に演出できるため、スポーツの指導などにも応用可能だろう。野球の米メジャーリーグや、サッカーでヨーロッパに移籍した選手が、まるで目の前にいるかのように、現地から日本の子供たち向けに野球/サッカー教室を開催することも夢ではない。
単身赴任中のお父さんが、遠く離れた子供と一緒に遊ぶ。そんな微笑ましい光景も、ホログラフィックコンピューティングなら実現可能となるわけだ。
まだまだ開発が始まったばかりのテクノロジーだが、技術の進歩は早い。2016年が「VR元年」と呼ばれたように、2017年や2018年が「AR/MR元年」となる可能性は高い。「AR/MRって何?」などと遅れを取らないよう、「拡張現実」のイメージだけでも覚えておいて損はない……のでは!?
※記事内容は2017年2月現在の情報を基に作成。
◆「Microsoft HoloLens」がもたらす「AR/MR」世界は、SF映画の転送装置!?
日本でも開発者向けデリバリーが開始された、Microsoftの新デバイス「HoloLens(ホロレンズ)」が業界内外で注目を浴びている。見た目は各種のVRゴーグルと変わらないのだが、そこに描き出される映像は、「VR」とは異質なもの。「AR」や「MR」と呼ばれるテクノロジーだ。
「VR」(Virtual Reality)は、現実のような仮想空間を0から作り出す技術。一方、「AR」(Augmented Reality)や「MR」(Mixed Reality)は、「拡張現実」「複合現実」を意味し、現実の世界をベースに情報を書き加えていく技術だ。
どちらも「Reality/現実」という言葉が付くため混同しやすいが、「VR」が作り出す世界は「仮想現実」。「現実」そっくりな世界を、理工学的に作り出す「仮想」空間だ。
かたや「AR」や「MR」は、あくまで現実世界が主体となる。キャプチャした物体の形状を仮想3D映像として現実世界に立体的にマッチングさせ、現実世界上にデジタルな情報として再現していく。
そういわれてもよくわからないならSF映画でイメージしてみよう。マトリックスのように、戦闘機の中で肉体を機械にセットすると、突然自分が21世紀初頭のニューヨークの雑踏の中を歩いているように感じられるのが「VR」。スターウォーズなどで、遠く離れた場所にいる悪者が立体映像として投影され、部下たちに命令を出したりしているのがARだ。
◆「AR/MR」テクノロジーが実現する拡張現実「ホロポーテーション」
皆さんの中には、人間の体に無数のマーカーを装着し、その動きを3Dモデル化する実験に見覚えがある方も少なくないだろう。テレビのスポーツ解説番組などで、以前から多用されてきた手法だ。こうした番組からもわかるように、複雑な人間の動きをトラッキング&3Dマッピング化するためには、かなり大掛かりな装置が必要だった。
が、「HoloLens」を利用する「ホロポーテーション」(Holoportation)では、カメラとゴーグルの組み合わせだけで、簡単かつリアルタイムに「AR/MR」世界が構築可能となる。
たとえば遠方の支社とのビデオ会議で、平面的な映像に向き合うだけの感覚に違和感を拭えない方も少なくないだろう。そこに「ホロポーテーション」を応用すると、「ヒザをつきあわせて」話し合う感覚が簡単に実現できるわけだ。
こうしたホログラフィックコンピューティングは、ビジネスや医療、教育現場など、さまざまな現実世界に応用可能だといわれる。
ビデオ映像と違って動きに制限がなく、空間を自由に演出できるため、スポーツの指導などにも応用可能だろう。野球の米メジャーリーグや、サッカーでヨーロッパに移籍した選手が、まるで目の前にいるかのように、現地から日本の子供たち向けに野球/サッカー教室を開催することも夢ではない。
単身赴任中のお父さんが、遠く離れた子供と一緒に遊ぶ。そんな微笑ましい光景も、ホログラフィックコンピューティングなら実現可能となるわけだ。
まだまだ開発が始まったばかりのテクノロジーだが、技術の進歩は早い。2016年が「VR元年」と呼ばれたように、2017年や2018年が「AR/MR元年」となる可能性は高い。「AR/MRって何?」などと遅れを取らないよう、「拡張現実」のイメージだけでも覚えておいて損はない……のでは!?
※記事内容は2017年2月現在の情報を基に作成。