
「4K」「8K」とは? 番組を見るのに必要な機器や方法など4K放送のわかりにくさを解決
2019/04/12技術が進歩すると便利さ快適さが上がりますが、一方で、新しすぎるばかりにいまいち内容がわかりにくい……なんてことも。その中のひとつが「4K」ではないでしょうか。2020年の東京オリンピックに向けて、2018年12月からBS(衛星放送)を使った「新4K8K衛星放送」がスタートするなど、見聞きする機会も増えました。今回は、その実態と視聴の方法を解説します。
◆「4K」「8K」放送って何? 違いは?
見るための方法を紹介する前に、まずは「4K」「8K」が、どのようなものなのか、仕組みについて簡単に見ていきましょう。
そもそも4Kや8Kという言葉は、映像における画面解像度のことを指すもので、4Kなら約4000、8Kなら約8000を意味します。わかりやすく重量にたとえるなら、1000g を1kgと示すようなものと言えば、すこしはイメージしやすいかもしれません。
テレビでは、「横×縦の画素数」が4000×2000前後の規格のものを指して、「4K2K」または「4K」と略して呼ぶことが一般的です。
また、似たようなものとして地上デジタル放送(地デジ)、衛星放送(BS)などのほか、動画サイトを見ているとよくみかけるのが「HD(High Definition Television)」「フルHD(ハイビジョン)」の表記。
こちらも画面解像度を表す言葉で、HDは画面解像度が1280×720のサイズ、フルHDは元の画像・映像が1920×1080という画素数でも余すところなく表示・再生できる仕様のことを意味します。フルHDについては、4Kに対して「2K」と呼ばれるようになってきています。
それぞれ2K、4K、8Kの違いをまとめると、
・2K:1920×1080=約200万画素
・4K:3840×2160=約800万画素
・8K:7680×4320=約3200万画素
となり、もし同じ画面サイズと改訂した場合、4Kは2Kよりも画素が4倍高密度、8Kは4Kの4倍、2Kの16倍もの画素数になり、数字が大きくなるほど映像が緻密に表現されます。デジタルカメラの画素数と似たようなものですね。
◆4Kや8Kに対応したテレビ番組はどこで見られるのか?
先ほど解説したように、普段から皆さんが何気なく見ている地上波放送の地デジは、2K放送です。では、4K放送や8K放送はどこで見られるのでしょうか。
これまでも4K放送を見ることはできましたが、スカパー!やひかりTVといった有料コンテンツ配信サービスなど、限られたチャンネルでのみ視聴が可能でした。
今回の新4K8K衛星放送を機に、4K番組や8K放送を見ることができるチャンネルがグッと増えます!しかも一部を除いて無料放送なのがうれしいところです。開始と同時にNHKと民放キー局のBS4局、CS放送などで4K放送が実施されています。
【放送中の主な4K放送局】
・BS朝日
・BSテレ東
・NHK BS 4K
・BS-TBS
・BSフジ
・スカパー! ほか
ここで覚えておきたいのは、
1:あくまでも4K放送という新チャンネルが始まるのであり、「今見ている地デジ(地上波)放送の番組が4Kに変わるわけではない」
2:現状では8K放送を実施しているのは「NHKのみ」
という2点です。
◆4K・8K放送を見るためには何が必要でどうしたらいい?
超高精細な映像が楽しめる4K・8K放送を視聴するには、準備が必要です。まずは必要となる機器を見てみましょう。
【4K・8K放送を見るのに必要な機器】
(1)4K対応のテレビ
(2)4K対応のチューナー
(3)4K対応のアンテナ
まず(1)4K対応のテレビについて、これは言わずもがなですが、既存のテレビの大半が2K放送用で4Kに非対応ですので、「4K対応のテレビ」に買い替える必要があります。
ですが、2018年6月頃以降に4Kチューナー内蔵テレビ(※1)に買い換えた方を除き、それ以前の4Kテレビは、 “4K画質を映すことができるテレビ”であって、テレビ単体では4K放送などは視聴できません。「4Kが見られない4Kテレビ」と言われたことも記憶に新しいのではないでしょうか。
そこで(2)4K対応のチューナーと(3)4K対応のアンテナの出番です。チューナー非搭載4Kテレビで4K放送を見るためには、「4K放送を受信するチューナー機器」が必要で、これらにより2K放送と一部の4K放送を見られるようになります。
さらにすべての4K・8K放送を見たい場合、チャンネル数の増加に対応するための「4K・8K放送に対応したアンテナ」などを設置する必要があります。(1)4K対応のテレビ(2)4K対応のチューナー(3)4K対応のアンテナの組み合わせにより見られる4K・8K放送が変わりますので、ケース別に以下にまとめておきます。
【4K・8K放送をすべて見るための組み合わせ例】
(A)2K対応テレビのみ保有
→(1)4K対応のテレビ(2)4K対応のチューナー(3)4K対応のアンテナ
(B)4K対応テレビのみ保有
→(2)4K対応のチューナー(3)4K対応のアンテナ
(C)チューナー搭載型4Kテレビ保有
→(3)4K対応のアンテナ
(D)2K対応テレビ&既存のBSアンテナを保有
→(1)4K対応のテレビ(2)4K対応のチューナー(3)4K対応のアンテナ
(E)4K対応テレビ&既存のBSアンテナを保有
→(2)4K対応のチューナー(3)4K対応のアンテナ
(F)チューナー搭載型4Kテレビ保有&既存のBSアンテナを保有
→(3)4K対応のアンテナ
◆「光テレビ」で4K放送を見るなら「4K対応のアンテナ」不要
ここまで見てきたように、新4K8K衛星放送を見るには必要な機器が多くて大変……と感じる人もいるかもしれません。そんな人にチェックしてみてほしいのが、「光テレビ」サービスです。
【光テレビで4K放送を見るメリット】
1:アンテナの代わりに光回線を利用するため、「4K・8K放送を見るための専用アンテナの準備が不要」。テレビの買い換えや専用チューナーの購入のことを考えると、費用面はもちろんアンテナを設置する手間も省けるのがうれしいところ。
2:光回線によって放送を受信するため、周辺の電波状況の影響を受けにくく、安定した番組仕様が楽しめます。アンテナの故障などによるトラブルがない。
新4K8K衛星放送で専用アンテナが不要な「@nifty光テレビ」をぜひチェックしてみてください。
◆調査結果:4K/8K対応テレビを持っていますか?
みんなの知りたいことをアンケート調査&分析し、グラフやランキングを使って結果を発表していくサービス「何でも調査団」で、全国の男女829人に4K/8K対応テレビを持っていますか?」と聞いたところ、チューナー対応のテレビを持っている人は全ての年代でも数パーセントとごく僅か。興味すらない人の割合も60パーセントと高いところを見ると、まだまだ浸透には時間がかかりそうな様子。

調査期間:2019年3月15日~3月28日
調査主体:何でも調査団団員
調査名:TVについてのアンケート
▼くわしい調査結果は「何でも調査団」ページで確認頂けます

※記事内容は2019年4月現在の情報を基に作成。