Radiko(ラジコ)ほか、スマホで聴けるインターネットラジオを災害時におすすめする理由

2019/12/19
想定を上回る自然災害が相次ぐ昨今、防災への意識も否応なしに高まりつつあります。
 
その中でも特に利用者数を増やしているサービスが、「インターネットラジオ」。
防災対策として、どのような利便性が注目されているのでしょうか。
 

◆そもそもインターネットラジオとは?

まずは、インターネットラジオの基本をおさらいしておきましょう。

一般的にラジオとは音声だけで行われる放送のことを指し、通常のラジオ放送と違い、電波ではなくインターネットを使ってパソコンやスマホなどで聞くことができるものを、インターネットラジオと呼んでいます。

 

国内向けインターネットラジオには、主に以下の3サービスがあります。

 

1:民間放送(コミュニティFMを除く)とNHKラジオ第1、NHK-FMを放送する「Radiko(ラジコ)」
2:NHKのAM・FM放送専用「らじる★らじる」
3:各地のコミュニティFM局による独自配信

いずれも、通常は電波で送信するラジオ放送をインターネット上でも「IPサイマル(同時)配信」しています。難しい理屈は抜きにして、この同時配信がポイントです。

 

つまり、インターネットラジオ用の特別な放送を行っているわけではなく、インターネットでも同じラジオ放送を配信する仕組み。そう考えれば、聴いたことがない方にもわかりやすいでしょう。

 

◆インターネットラジオと通常のラジオ放送の違いとは?

とはいえ、一般的な「電波」のラジオ放送とは異なる面もあります。

たとえば、日本中が盛り上がったラグビーW杯・日本大会。ラジオでも試合中継されましたが、なぜか電波のラジオ放送のみ。インターネットラジオでは、別番組の再放送が流されていました。

 

また、クラシックなど音楽コンテンツにも、インターネットラジオでは配信されない番組や楽曲があります。その間は無音か、解説音声が流れるため、初めての方は驚かれるかもしれません。

こうしたケースは、いずれも著作権や放映権などの事情が絡んだもの。インターネットラジオでの配信が、許可されていないコンテンツもあるわけです。

 

◆災害時の情報収集にも役立つインターネットラジオ

スマホがあればどこでも聴けるなどの利便性から、インターネットラジオの利用者数は急増しています。

NHKが2019年8月に発表した「ラジオのメディアとしての有効性等についての周知活動の一環で行ったラジオ放送番組提供2018年度の成果について」によると、2018年度に「Radiko」でNHKラジオを利用したユーザー数は、2017年度下半期比で約1.7~2.1倍に増加。訪問者数(=ユニークユーザー)の平均値は、20万人から40万人超にまで増えています。

 

1年間を通して、もっとも多く聴かれたコンテンツは「第100回全国高校野球選手権大会」の決勝戦で、「第69回NHK紅白歌合戦」がそれに続く結果となっていますが、それ以外では、災害発生時の利用者増にも顕著な結果が表れたといいます。

 

2018年6月に発生した「大阪北部地震」、7月の「西日本豪雨」、9月の「北海道胆振東部地震」では、いずれも訪問者数が急増。8月から9月の台風シーズンにも、気象情報を得ようとアクセスが増加したと発表されています。

 

◆インターネットラジオ利用時の注意点とは

2011年の東日本大震災以降、スマホとSNSを利用した情報発信が注目されていることは、皆さんも御存知でしょう。そうした流れの中で、“情報を得る手段”としてラジオ放送もまた、見直されているのです。

 

使い方次第で、さまざまな恩恵が得られるインターネットラジオですが、災害時に利用する際には、いくつか注意点もあります。

インターネットラジオには音声をデジタル変換処理する関係で、どうしても遅延が生じます。つまり、「Radiko」では時報や緊急地震速報にも遅延が起こるわけです。

また、NHK単独の配信サービス「らじる★らじる」では、遅延の影響を配慮して緊急地震速報は流れません。覚えておきましょう。

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