「フィンテック」とは?-意外と知らないIT用語の基本

2020/02/06

最近、新聞や雑誌、ネット記事などで「フィンテック」という言葉を見かける機会が増えてきました。ちょっと英語に詳しい方でも「そんな単語あったかな?」と思う言葉ですが、一体どのような意味なのでしょう。

◆フィンテックとは「最新の『ファイナンス・テクノロジー』を表す造語」

フィンテックを正式(?)に表記すると「fintech」ですが、どうして疑問形なのかというと、実は「Finance」(金融)と「Technology」(技術)を組み合わせた造語なのです。「financial technology」(ファイナンス・テクノロジー)の略称だと考えれば、イメージしやすいかもしれません。

IT用語というよりは経済・金融用語に近い印象で、さらに和製英語ではありませんから、海外のビジネスマンに「fintech」とメールしても伝わります。

日本でフィンテックという言葉が多用され始めた背景には、スマホによるモバイル決済の普及が大きく関わっています。クレジットカードなど電話回線(=有線)を利用した従来方式と異なる、無線通信によるモバイル決済をフィンテックでひとまとめにしたわけです。

当然、スマホを用いた送金システムなども含まれます。“金融サービスと情報技術を結びつけた新たな動き”をフィンテックと称したとも言うことができます。

◆IT活用によるフィンテックで金融機関が不要に!?

このようにフィンテックという単語には、多種多様な意味合いが込められていますので、その都度の文脈に応じて使われ方もニュアンスも異なります。代表的な例をいくつか挙げてみます。


・スマホ決済に代表される「スマートペイメント」(現金や銀行での手続きを必要としない電子的な決済手段)
・仮想通貨
・Webやアプリを使った「投資・資産運用」とAI解析
・日本でも利用者が急増している「クラウドファンディング」


これら全てがフィンテックであり、より多角的な意味合いから「GAFA」(Google・Apple・Facebook・Amazon)をフィンテックと総称する場合もあるほどです。

「決済や送金など従来は金融機関だけの市場だったサービスが、IT企業の参入により、フィンテックを活用した新しい形へと進化しつつある」

そう認識しておけば、概ね間違いではありません。電子マネーや「○○Pay」などQRコード決済はその代表格と言えるでしょう。

また、ちょっと意外かもしれませんが、家計簿アプリも新たなフィンテック要素の一つ。金融機関の本格参入が進めば、一大市場を形成する可能性も秘めています。

日本ではQRコード決済やLINEなどの活用が始まったばかりですが、海外では広く普及する金融機関を介さない送金システム。市場への導入が間近に迫る、指紋認証だけで店頭で支払いが可能になる決済システム。いずれも、最新フィンテックの代表例となるでしょう。

見方を変えれば、従来は専門的な市場だった金融を、IT活用で身近なものに変えていくこと=フィンテック、だとも考えられます。その技術革新が、より便利な世の中を実現することは間違いないはず。フィンテックの進歩で何がどう変わるのか、今後も楽しみにしていきたいですね。

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