ユニバーサルサービス料とは? 携帯電話・スマホ請求書で見かけるけど払わなきゃダメ?

2020/04/09

サポート窓口には、インターネットサービスについて多くの問い合わせが寄せられていますが、なかでも「ユニバーサルサービス料」に関する質問をよく見かけます。スマホなどの請求書に記載されている項目の一つですが、皆さんはどのようなものがご存知ですか?

◆ユニバーサルサービス料とは?

ユニバーサルサービス料とは、文字通り、「ユニバーサルサービス制度」の提供を確保するためにユーザーが負担する料金のことです。

ではユニバーサルサービスがどのようなものかというと、「加入電話」「公衆電話」「緊急通報(110、118、119)といった、NTT東日本/西日本が提供している電話サービスのこと。

こうした公共のサービスを維持するために必要な費用の一部に対し、固定電話や携帯電話ほか全通信事業者で応分の負担をしています。このことは「電気通信事業法第110条」に定められています。

ユーザーである私たちは、ユニバーサルサービス支援機関として総務大臣の指定を受けている「一般社団法人電気通信事業者協会」(TCA)が算出した金額、1電話番号あたり数円を負担することになっています。

◆ユニバーサルサービス制度が必要な理由

もともとユニバーサルサービスは、固定電話事業を展開するNTT東日本/西日本がその役割を担っていましたが、他事業者参入によりNTTだけでのサービス維持が困難に。その結果、ユニバーサルサービスが確保できない可能性が生じるようになりました。

そこでNTT回線に接続するNTT以外の電話会社も、ユニバーサルサービス維持の費用を負担する制度が2002年に制定され、2006年にスタートしたのです。

市場の競争原理から見ると、他業者の参入で押されてしまうという事態は起こりうることではありますが、ユニバーサルサービスは生活に直結するもの。なくなってしまっては困りますね。

つまり、ユニバーサルサービス制度は、全国どこで暮らしている人も公平かつ安定してサービスを利用できるようにするために作られたものである、と考えれば必要な理由もわかりますね。

◆ユニバーサルサービス料はどう決まり、実際いくらかかる?

では、実際にユニバーサルサービス料はどのように決まるのでしょうか。総務省によると、ユニバーサルサービス制度の番号単価は以下のようにして算出されます。

補てん対象額+支援業務費-予測前年度過不足額

昨年9月に算定された番号単価は約2.1円で、2020年1~6月までのユニバーサルサービス料は小数点以下を四捨五入した2円/番号・月となっています。このことは2019年暮れに「ユニバーサルサービス料の値下げ」というニュースが話題になったので、見聞きした覚えがある人もいるのでは。

なおユニバーサルサービス料は、TCAが半年に1度見直しを実施。制度導入時は6~8円の範囲を行ったり来たりしていましたが、2011年以降は2~3円の間を推移しています。
※別途消費税がかかります

◆ユニバーサルサービス料の対象は電話だけ? モバイルWi-Fiルーターは?

最後に、ユニバーサルサービス料の対象となる範囲について見てみます。

基本的にはスマホや携帯など電話サービスを対象に課金されるものと思いがちですが、実はモバイルWi-Fiルーターにも1台につき電話番号が付与されています。そのためユニバーサルサービス料が必要となります。

また1番号あたりにかかる料金であるため、スマホやルーターなど複数台所持している人は、その台数(番号)分のユニバーサルサービス料を支払うことになります。

ちなみに、2019年のユニバーサルサービス料の年間集金額は69.8億円(※総務省発表)。この金額すべてがユニバーサルサービス維持のためNTTに徴収されます。

スマホなどの契約時に特に説明されることもないユニバーサルサービス料ですが、実は私たちの生活を支える上で欠かせないものであることが理解できたと思います。さらに詳細を知りたいという方は、総務省などのサイトをご覧になってみてください。

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