
仕事がはかどる&検索時間が激減するフォルダ管理術
2017/03/23◆ファイル探索の時短化には系統別に分類しておくことが近道
PCのデータを無秩序に保存していると、作業効率が微妙に落ちる。それが社内サーバやクラウド上の共有スペースならなおさらだ。目的のファイルを探す時間がもったいない上、ストレスもたまる。自分ではわかっているつもりでいても、デスクトップにアイコンが散乱していては、急な引き継ぎ案件が発生したときに誰も対応できない。
たとえば上司から電話で、「俺のデスクトップから案件Aの資料を5つ探し出して、○○社の△△さんに大至急メールして」といった指示を受けた場合。上司がファイル名やその手がかりを教えてくれれば、検索機能を駆使して対応できるかもしれない。だがファイル名さえうろ覚えの書類となると、もうお手上げだ。
では、ファイルを探す時間を削減するにはどうすればいいのか。
一番の近道は、フォルダ分けのルールづくりだろう。机上に積み上げられた紙の束から必要な書類を探すには時間と労力がかかるが、きちんとファイリングされていれば、手間は大幅に省くことができる。
PCのデータもそれと同じだ。一定のルールに従って系統的に分類されていれば、あっという間に書類を見つけ出せる上、「間違えて違う書類を送ってしまった」「うっかり上書きをしてしまった」といったミスの防止にもつながる。
◆まずはフォルダ分けの“ルール”をつくる
まずは書類を保存するフォルダを決めておこう。場所はどこでもかまわないが、デスクトップが探しやすい(あるいはデスクトップにショートカットを置く)。保存先が決まったら、下の階層に案件ごと、あるいはジャンルごとのフォルダを作成。頭に2桁ないしは3桁の数字を振り、降順ソートができるようにしておく。ガチガチのルールを作る必要はないし、振り分けしそびれたファイルをまとめる「要整理」フォルダなんてものがあってもいい。数字に欠番があってもいいので、わかりやすさを優先しよう。要は、整理整頓グセをつけることだ。
(例)
00_経理へ
01_月刊○○5月号
02_次号以降
03_MOOK_A
04_書籍B
05_書籍C
21_WEB_D
22_ブログ
23_自社広
24_DVD
50_企画書
80_音源
90_あとすて170228
91_要整理170318
92_要整理151227
99_backup
それぞれのフォルダ内にもさらにフォルダを作って系統的にまとめる。たとえば、
01_月刊○○5月号
・170211ロケPH
・使用カット
・セレクト分
・ボツ
・170129Gスタ分PH
・P78ブツPH
・入稿データ
・P1-16_巻頭
・P48-49
・企画書
・雑多なもの
といった具合に。002831.jpgなど英数半角文字のファイル名が大量にあっても、きちんとフォルダ分けされていれば問題ない。
フォルダ分けの機会を逃した書類については、「要整理」「整理しろ」などと名付けたフォルダへ突っ込んでおくといい。フォルダ名の最後には作成した日付を入れておこう。こうしたファイルは時間がある時に整理すればいいし、年単位で放置したものは二度と開かない可能性も高いので捨ててしまうのも手だ。
◆ファイル名に「日付」と「Ver.」を入れる
メールで受け取ったデータは、その後もファイル名でやり取りする可能性があるので名前を変えずにフォルダへ分類。自分で作成・編集したデータは、わかりやすいファイル名をつけ、最後に日付やVer.を加えておくといい。たとえば、こんな感じに。
ITkoneta_フォルダ管理170315_01.txt
同じ日に修正を加えると、「ITkoneta_フォルダ管理170315_02.txt」になり、翌日なら「ITkoneta_フォルダ管理170316_01.txt」となる。修正という文字を入れてもいいだろう。
下書き原稿や企画書などは、元データを残さず上書きしていけばいいのかもしれないが、複数名でデータを共有する場合などは、誰がどのタイミングで修正を加えたものかがわからなくなることがあるので注意が必要だ。
筆者の現在のメイン機はMac。毎月10GB程度のデータが出入りしているが、デスクトップにはアイコンを3つしか置いていない。ひとつは自動バックアップ用の外付けHDD、もうひとつは終了案件データを系統的にまとめた外付けHDD、そしてもうひとつは、進行中のデータをまとめたフォルダだ。この「進行中」フォルダですべての案件を管理している。
わかりやすいファイル名をつけた上で、しかるべきフォルダへ分類。こうすることで、ファイルを探す時間が劇的に減り、また自分以外のスタッフへの引き継ぎも楽になるはずだ。是非、皆さん流のルールを作成して効率化を図ってみてほしい。