
外出先でもファイルが見たい&使いたい! 仕事を効率化する“シェア”方法
2017/05/11作業中のファイルを外出先からも使いたい場合、皆さんはどのようにしているだろうか? メールで送信、会社の共有サーバー、オンラインストレージなど、数あるシェア方法のメリットとデメリットを分析する。
◆一般的なファイルのシェア方法はメールだが…
新年度がスタートし、新たに社会人になった人や部署異動した人などもいるだろうが、仕事をしていて「ファイル共有(シェア)」する機会が、少なからず出てくる。企画書や資料など、同じ業務に関わっているメンバー間で共有するのは、常に必要とされる仕事のひとつだろう。
共有方法として、真っ先に思いつく方法は「メール」だと思う。メールで同一ファイルをシェアする場合のメリットとデメリットは次の通り。
・メールでファイル共有のメリット
社内/社外を問わず簡単に相手とシェアできる
・メールでファイル共有のデメリット
容量の大きなファイルは送れない。誤送信のリスクあり。
メールは手軽さが最大の魅力だが、その反面、送信する相手先の間違いや添付ファイル忘れなど、ミスが起きやすい一面もある。また、セキュリティ上、暗号化したファイルとそのパスワードを別送するという手続きが必要なケースもあるなど、意外に面倒な場合もある。
◆社内サーバーは安全だが運用面でデメリットも…
社外とはメールを使うが、社内での情報共有はサーバーを使っているという会社も多いのでは。自社サーバーを設置するメリットとデメリットは次の通り。
・自社サーバーでファイル共有のメリット
宛先間違いなど誤送信を防げる。セキュリティ面を強化できる、常に誰もが確認可能。
・メールでファイル共有のデメリット
設置&ランニングコストがかかる。共有したい相手が社外にいると使えない。サーバーに不調があるとファイルが取り出せない。
社内サーバーであれば、同じプロジェクトに関わっているメンバー間で、社内からならいつでもアクセスでき、更新日時などから内容に変更があったことなどが、目視で確認も可能だ。
ただし、社外にメンバーがいる場合、簡単にはシェアできず、共有するために何らかの手段を講じる必要が出てくる。また、バックアップを常に意識していないと、サーバー故障などの際、データ紛失の危険性も……。
◆使い方次第で便利&安全なオンラインストレージ
メールや社内サーバーは、長所と短所をふまえて使い方さえ間違わなければ、運用上、支障が出ることは少ないかもしれない。
しかし、今ではスマホやタブレットを持ち歩く人が増えたのにともなって普及し始めた、「オンラインストレージ」サービスもシェア方法として注目したい。
オンラインストレージはマイクロソフトの「OneDrive」や、Appleの「iCloud」などに代表される、サーバー上のスペースにファイルを保存しておき、ネットを通じて読み書きできるようものだ。
・オンラインストレージでファイル共有のメリット
どこからでも閲覧&編集が可能で基本的にファイルのサイズを気にする必要がない。おまけに、社内&社外問わずアクセスが可能。そして、クローズドの社内サーバーを構築するより安上がりですむ。
・オンラインストレージファイル共有のデメリット
どうしてもセキュリティ面に不安がある。
オンラインストレージは、会社内にいなくても見られるのが大きい。同じような用途としてUSBメモリなどを思いつくかもしれないが、紛失の可能性はゼロではないし、なにより誰かと共有するという面からは、もう一手間必要になる。
データもネットワーク上に保存されているため、ノートPCやスマホといった複数の端末で、ファイルをダウンロードすることなく、そのまま編集できるのもありがたい。アクセス権限も業務に関わる人に許可しておけば、社外のメンバーでも使用が可能だ。
◆ファイル共有の見直しが仕事の効率化へとつながる!
業務効率の向上を図るには、やはりオンラインストレージの利用は欠かせない。もちろん、社内サーバーやメールがダメだと言っているわけではない。
業務に関わるメンバーや環境などを考慮し、いつでもどこからでも閲覧&編集が可能となるオンラインストレージが、少しながらリードしているという感じだ。
ストレージはセキュリティ面の不安を指摘する人もいるが、そういう意味ではメールも同等と言える。なので、ファイルの暗号化やログインパスワードの管理などを徹底しておけば、ノートPCやタブレットなどのように持ち去れて漏えい……というリスクもなく、自分の端末が壊れたときも、ファイル自体へのアクセスができる点も大きい。
◆WindowsとMacでファイル共有するには?
ここまでファイル共有をする方法を紹介してきたが、最後にWindowsとMac間でのファイル共有についても軽く触れておきたい。
社内など同じネットワーク上にあるなら、何も気にせず利用することができる。社外とやり取りする必要がないのであれば、コスト面や効率面からもベストといえ、メールよりもぐっと仕事の効率を上げられるはず。
またオンラインストレージを利用する方法についても、WindowsとMac間で有効な方法。社外メンバーやモバイル端末を使って共有が必要な場合、やはりオンラインストレージがもっとも効率化が図れる。もちろん、ファイル転送サービスを使うのもありだ。
ただし、注意しておきたいのがWindowsとMac間でデータをやり取りする場合、機種依存文字などを使うと文字化けが起きやすいということ。一昔前に比べると減ってきたが、それでも文字化けはなくなっていない。なるべくファイル名に日本語は使わないようにするのがいいだろう。
仕事の時短&効率化のため、皆さんもファイル共用の方法を見直してみては。