
ジョギングやランニングの記録をFacebookに公開するメリットとデメリット
2017/08/22走ったコースや距離、時間などをスマホやスマートウォッチで記録し、Facebookに公開するランナーが増えている。健康への意識を高めあったり、仲間のモチベーションをUPしたりとメリットも多数。だが一方で、個人情報にまつわる問題も浮上しているという。
◆ランニングアプリで記録することの楽しさ
ジョギング、ランニングの違いは? と聞かれたら、即答できるだろうか。
どちらも走ることに変わりはないが、ジョギングはしゃべりながらでも走れる速度、ランニングはやや息が上がる程度の速度で走る有酸素運動。スピードは人それぞれで、速度よりも心拍数を意識し、自分にあったペースで走ることが肝心だ。
最近では、足の大きさの半分程度と狭い歩幅で、地面から足が離れるか離れないかくらいのペースで走るスロージョギングにも注目が集まっている。どんな走り方をするかはその人次第だが、ここではランニングを中心に話を進めたい。
「スマートウォッチを買った」「活動量計を買った」、あるいは「どうせ走るなら……」と動機はさまざまだが、ランナーの間では、スマホアプリを使ってランニング記録を取るのが一般的になりつつある。
記録のやり方は簡単だ。スタート時にアプリを起動。走った距離や時間、平均ペース、消費カロリーなどを自動的に記録し、ゴール地点で終了ボタンを押すだけ。走ったコースをマップで表示したり、数値をグラフや表で可視化したり、とっておきの瞬間を写真に収めて、SNSでシェアすることもできる。
Apple Watchに対応しているアプリなら、走行ペースや距離、ルート、スプリットタイムなどに加えて、心拍数の記録も可能だ。
走行記録を残すのには、たくさんのメリットがある。
まず第一に、走ったコースや距離が自分の体調やレベルに合っているかどうかを検討しやすくなる。息が上がったり、下肢などに不調が出た場合は、前の記録をもとにスピードや距離、高低差など調整していけばいい。
第二に、モチベーションが上がる。最初はゆっくりで、長い距離は走れないかもしれない。だが「先週より1km長く走れるようになった」、「先月は7分/km以上のペースだったのが、今月は6分/km第で走れるようになった!」といった進歩が目に見えてわかる。これはモチベUPにつながるだけでなく、生活の質の向上にもつながるはずだ。
第三に、健康管理がしやすくなる。消費カロリーが記録されるので、1日のカロリー収支も割り出しやすくなる。
他にも利点はたくさんあるが、一度使い出すとクセになるのは間違いない。
◆ランニング記録をFacebookに公開するメリット
たいていのランニングアプリがSNSのシェア機能を備えているが、一般的な共有先といえばFacebookだろう。
実際、Facebookにランニング記録をシェアすると、いいことがたくさんある。
・いいね! やコメントがつくとモチベが上がる
・先輩ランナーから、ランのコツを教えてもらえる
・新しい仲間ができる。つながるだけで対話がなかった人との交流が始まることも
・「次は10kmに挑戦」「いつかはフルマラソン完走」といった新たな目標が見つかる
・投稿者や友達のダイエットや健康への意識が高まることも
・過去の投稿を見て、成長が実感できる
人のランニング記録を見て「ウザッ!」と思う人も中にはいるかもしれないが、なかには投稿したランニング記録に触発されて、「自分も健康に気づかわなきゃ!」と思う人だっているだろう。
◆ランニング記録をFacebookに公開するデメリット
一方で、デメリットもないわけではない。
Facebookで仕事がらみの知り合いとつながっている場合、相手の事情によっては、ランニング記録を見て「人が忙しいときにいい気なもんだ」と不快感を与えてしまう可能性もゼロではない。
また、走行ルートを公開した場合、スタート地点やゴールの位置から、住んでいるエリアがわかってしまう合も……。
筆者はそれがきっかけで「住まいが近いようなので、一緒に走りませんか」と声をかけられたことがあるが、よく知らない相手だったので返答に困った。若い女性や子育て中の人は、走行ルートの公開を控えた方が賢明かもしれない。
もちろんこうしたデメリットは、公開範囲を変えたり、UPする時間を調整したり、シェアするデータを走行ルート以外の情報に変更することで、メリットに変えられたりもする。
ちなみに、筆者のお気に入りは「Runkeeper」(iOS/Android)というアプリ。ランニングはもちろん、軽いウォーキング時も起動し、記録を取っている。