上司にビックリマークは失礼?ビジネスメールで失敗しがちなNG表現10選

2017/11/28

社外メールなのにうっかり自社の上司に敬称をつけてしまった、先輩に対して失礼な言葉を使ってしまった……などなど、メールで誤爆した経験は誰にでもあるのでは? ここでは、新入社員にありがちなビジネスメールのNG表現をチェックしていく。

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社外メールでは尊敬語と謙譲語の使い分けが大切

新社会人にとって、敬語は眼前にそびえる壁のようなもの。誰もが失敗を繰り返しながら、正しい使い方を身につけていくのだが、その道のりは長く険しい。

なかでも心配なのが、ビジネスメールだ。文字だけのコミュニケーションでは相手の顔が見えず、言葉のニュアンスが伝わりにくい上、一度送信したものは相手のもとに残ってしまうのだから、誤爆のショックは尾を引きがち。

よくやってしまいがちな失敗例を見ながら解説していこう。

社外メールでは、身内に尊敬語を使うべからず

社外メールでもっとも気をつけたいのが、尊敬語と謙譲語の混同だ。尊敬語は目上の人を敬う表現で“相手を立てる”ときに使い、謙譲語は“自分を下げて相手を立てる”ときに使う表現となっている。

たとえば、取引先の担当者に自分の上司Aの意見をメールで伝える際、「Aさんがこのようにおっしゃっています」と書いてしまう人が少なからずいる。

だが、正しくは「Aがこのように申しております」だ。上司に尊敬語を使ってしまうと、取引先の担当者の立場を自社の上司よりも相対的に引き下げてしまうことになる。

たとえ、上司の役職や年齢が取引先の担当者よりも上だったとしても、この場合は謙譲語を使わなければならない。もちろん上司に対する敬称も省略だ。

「お世話になっております」を使えない例も

「お世話になっております」という言い回しはビジネスメールの文頭に使うあいさつの常套句だが、初めてやりとりする相手には不向きな表現だ。

初めてメールを送る相手には、「はじめまして」「突然のメールで失礼いたします」といった前置きに加え、自己紹介が必要だ。

知らなかったではすまされない、社内メールのNG表現

二重敬語や堅苦しすぎる言葉づかいで注意を受けても、落ち込む必要はない。次から気をつければいい話だ。だが、上司を決定的に怒らせてしまう可能性をはらんだ言い回しだけはチェックしておきたい。

「ご苦労さまです」は目下の人に対する言い回し

「ご苦労さまです」も「お疲れさまです」も相手をねぎらう言葉ではあるが、諸説ある中、慣例では前者は目上の人が目下の人に使う言い回しとされている。ビジネスメールの出だしは「お世話になっております」から始めるのは入社して最初に習うと思うが、社内へのメール、とくに上司へのメールの出だしは同様に「お疲れさまです」から始める癖をつけよう。

実際、宅配便の配達員やアルバイトの学生に「ご苦労さま」と言ってしまい、社員の反感を買ったという例もある。「ご苦労さま」は偉くなるまで封印しておいた方がいいのかもしれない。

ほかにもまだある。「ご苦労さまです」のほかに、「了解です」という言い回しも、上から目線のニュアンスを含んでいる。こちらは「承知いたしました」「かしこまりました」などと言い換えるようにしよう。

宛名に使う敬称で失敗も

たとえば、「○○殿」という書き方。○○に入るのが人名の場合は、上から目線と捉えられてしまう場合もあるので、「○○様」と書いておいた方が無難だろう。

一方、○○が役職名の場合は、「○○殿」でも問題はない。同じ人にメールを送る場合でも、役職名+個人名にするときと、個人名+役職名にするときとでは、「△△株式会社 広報室 室長 ○○様」「△△株式会社 広報室 ○○室長殿」と、敬称が変わってくる。

英語ではOKでも日本語ではNGの代名詞「彼」「彼女」

「彼」「彼女」は英語の「He」「She」にあたる人称代名詞だが、日本社会においては、目上の人に対しての使用は“暗黙の禁則”とされている。

上司のことを「彼はこの分野の第一人者ですから」などと褒めたつもりでも、本人の耳に入ったら物議をかもすことがあるので、いかなり状況でも使用は避けるべきだ。

まだまだある! ビジネスメールのNG表現

「各位様」はおかしな言い回し

取引先の担当者や上司を含む同報メールにおいて、宛名として使われる「各位」「関係者各位」という言葉に敬称をつける人がいるが、「各位」という言葉に「皆様」という意味があるので、「各位様」では敬称が重複してしまう。

顔文字/絵文字は基本NG

顔文字や絵文字には場を和らげる効果もあるが、「常識がない」と判断されることもあるので、ビジネスメールでの使用は基本NGだ。もしも相手が顔文字を使ってきた場合は、用件を真面目に書いた上で、追伸欄でのみ無難な顔文字で対応するようにしたい。

「!」「?」の使用は控えよう

文字のコミュニケーションで「!(ビックリマーク)」や「?(クエスチョンマーク)」を使うと、相手に威圧感を与えたり、軽い印象を植え付けてしまう可能性がある。ビジネスメールではむやみに記号を使わない方がいいだろう。

「取り急ぎ」を濫用するべからず

「以上、取り急ぎ」「取り急ぎご返信まで」といったフレーズがよく使われるが、これはかなり簡略化した表現で、いつでも使っていいというわけではない。「取り急ぎ」を使えるのは、急いで連絡しなければならない場合のみ。取引先や上司に対して使用する場合は、「取り急ぎご連絡申し上げます」など、丁寧な言い回しに変えておきたい。

用件詰め込みは混乱のもと。2通、3通と分けて送ろう

伝えなければならないことを1通のメールにまとめたがる人もいるようだが、これでは混乱を招く可能性も。複数の用件でやりとりする場合は、それぞれわかりやすい件名をつけ、2通、3通……と分けて送るといいだろう。

ビジネスメールでは敬語や言い回しの他にも、ToとCcの違い、宛名の並び順など、覚えるべきルールが多数。先輩たちのメールを参考にしながら、正しい書き方をマスターしたいものだ。

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