
災害時の無料Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」とは?使い方&注意点を解説
2023/05/22「令和2年7月豪雨」、9月に発生した「台風10号」の際、無線LANビジネス推進連絡会災害用統一SSID 00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)にて公衆無線LANサービスの無料開放されました。豪雨や地震など各地で多発する災害時に役立つ、公衆Wi-Fiの無料開放「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」。
先日、通信障害時など災害時以外の開放も予定しているというニュースが流れました。
携帯電話大手などが加盟する業界団体は近く、通信障害時に公衆無線LAN「Wi-Fi」の無料開放を始める。災害時に運用してきた無料Wi-Fi「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」を通信障害時も提供できるようにする。
引用元:日本経済新聞
どこかで聞いたことある……という方は多くても、実際に利用経験がある方は少ないのでは。
いざという時に困らないよう、「00000JAPAN」の使い方や注意点などをまとめておきましょう。災害が起きる前に知っておきたい災害時の情報収集についてはこちらの記事もチェックしてみてください。
災害時に情報収集をする方法|事前の備えとできることも解説
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」の使い方
「00000JAPAN」は、ドコモ、au、ソフトバンクの携帯大手3キャリアが、大規模な災害時に無料開放する災害時統一SSIDを利用した公衆無線LANサービスです。
使い方は簡単です。
・スマホやタブレットのWi-Fi機能をオンにし、Wi-Fiネットワークの選択画面から「00000JAPAN」を選択
これだけで利用することができ、面倒な設定やパスワードなどは不要。災害時用のため、使えるのは期間限定とはなりますが、これまでの事例では、最短でも災害発生直後から1週間ほどは開放されていました。
この「00000JAPAN」は、東日本大震災(2011年)を機に各方面の調整を進め、2014年5月にガイドラインが制定されました。本格運用は2016年4月の熊本地震から始まり、初の大都市災害での運用となった2018年の大阪北部地震で利用者が急増。今や地震や豪雨災害では欠かせないサービスの一つとなっています。
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」は都道府県単位で開放される
サービスの知名度が上がり、利用者が急増したことにより、新たな問題も発生しています。まずは、「どこで使えるのか」という告知の問題。大きな避難所に「00000JAPAN」アクセスポイントが臨時設置された、という情報だけが先行し、避難所でしか使えないと勘違いされる方も多いといいます。
こうした反省を踏まえ、例えば大阪北部地震なら「大阪府全域」、西日本を襲った平成30年7月豪雨(2018年)では「岡山県・広島県・愛媛県全域」といった具合に、わかりやすいエリア設定が進められました。
今後も都道府県単位が指針となるので、“災害時には指定エリアならどこでも使える”と思っても大丈夫でしょう。ただ、指定エリアであれば被災していない地域も利用可能なため、「無料なら使えば使うほどお得」と、何の被害もない地域で長時間に渡り、接続し続ける人が少なくなかったとも聞きます……。
被災地では、通信速度の低下やつながりにくさが死活問題にもなりかねません。悪質な使い方が横行すると、無料開放が規制されてしまう可能性も。緊急性がない利用は避けましょう。
「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」利用時に注意したいことは?
総務省は、災害時に無償開放されているWi-Fi「00000JAPAN」利用において、利用者が自身でセキュリティ対策を講じる必要があるとし、緊急時の情報収集のみに利用し、ID、パスワード、個人情報の入力、お金が関係するサービスの利用は極力避けて下さい、と注意喚起を行っています。
参考:総務省「Wi-Fi利用者向け 簡易マニュアル(令和2年5月版)」
誰でも使える「00000JAPAN」は、暗号化されていないWi-Fi。つまり、「誰でも盗聴できる」「誰でも偽アクセスポイントを開設できる」ということです。個人情報の漏洩や、乗っ取り被害にもつながりかねません。「00000JAPAN」を利用する際は、ほかに携帯キャリア各社のWi-Fiが表示されるかどうかをチェックしましょう。
同じアクセスポイントでも、「00000JAPAN」は通常のネットワークと別に表示されます。つまり、両方あれば偽物の可能性は低いわけです。逆に、「00000JAPAN」はあるのに、ドコモやau、ソフトバンクのWi-Fiが見つからない場合は、偽物の可能性が高いと言えます。もちろん災害のない時期や場所で表示されたら、間違いなく偽物です。
また、正しいURLでHTTPS通信となっているかどうかを確認したり、VPNを利用するといったセキュリティ対策を自身で行なうことも大切です。こうした点に注意するほか、各キャリアの解説情報などを確認した上で、災害時は「00000JAPAN」を有効活用しましょう。「00000JAPAN」は世界でも初の試みだけに、日本人の利用モラルが問われているともいえます。ひとりひとりが正しく利用し、助け合いの気持ちを忘れないようにしたいですね。
安全に公衆無線LANを利用するためには?
00000JAPANに限らず、最近では、駅やホテル、飲食店などで公衆無線LANが利用できる場所が増えてきていますが、セキュリティが設定されていない、暗号化されていない点などを考えると、気軽に接続するのも不安が伴います。
そこで、「@nifty VPN wifi」に注目してみてください。専用アプリを経由してVPN接続することにより、通信を暗号化し、通信内容の盗聴や、危険なアクセスポイントなどのリスクを軽減することができます。こうした無料開放時に戸惑わないよう、普段から安全に公衆無線LANサービスを使い慣れておくことも大切かもしれません。
▶公衆無線LANスポットを安心して利用するためのスマホアプリ【@nifty VPN wifi】の詳細はこちら
大雨や暴風などの災害時にはプロバイダー料金をサポートしてくれる事業者もあります。ご利用のプロバイダーサポートページを普段からブックマークなどしておき、いつでも確認しておけるようにしておきましょう。
@niftyをご利用の方は会員サポートサイトでご案内しています。
・令和5年石川県能登地方を震源とする地震に対する支援措置について
・令和4年12月18日からの大雪による災害に対する支援措置について
・令和4年台風第14号による災害に対する支援措置について
・令和4年8月3日からの大雨による災害に対する支援措置について
・令和4年7月14日からの大雨による災害に対する支援措置について
・令和4年福島県沖を震源とする地震に対する支援措置について
@niftyでは今後も安心・安全を心掛けサービス提供をして参ります。
※2023年5月時点の情報です。
※操作手順内の表現はOSや機種、アプリのバージョンにより異なる場合あり。
スマホの通信障害が起きた時のインターネット利用方法