人気の「全巻一冊」って知ってる? まるで単行本コミックのような電子マンガ専用端末とは

2019/06/04

紙の単行本を電子書籍で再現しようと、細部まで徹底的にこだわった電子マンガ専用端末「全巻一冊」が人気上昇中です。「頭文字D」「沈黙の艦隊」「北斗の拳」「NARUTO -ナルト-」などの名作も続々とラインナップされる「全巻一冊」とは、どのような電子書籍なのでしょうか。

◆コミックス好きが思わずニヤける電子マンガ「全巻一冊」

マンガコミックの市場で、電子書籍の比率が紙の書籍を上回ったという話題は、皆さんも目にされたことがあるでしょう。でも、連載の雑誌とは違い、コミックスは紙の単行本で……という声も、よく耳にします。

たとえばブックオフなどの古書店で、「***全巻セット」の輝かしい文字に心を躍らされた方も少なくないでしょう。コレクターズアイテム的な趣味性を持つ、魔性の存在が単行本コミックス……とは、ちょっと言いすぎでしょうか。

そこで登場したのが、電子書籍の利便性と、単行本コミックスの趣味性をともに満足させてくれる新スタイル媒体「全巻一冊」なのです。

この「全巻一冊」、簡単に説明すれば「数十巻もの漫画全巻を“一冊”にまとめた電子書籍端末」と言えます。といってもご存じない方には「?」でしょうから、もう少し解説します。

「全巻一冊」の大きさは、閉じた状態で縦210mm×横148mm×厚さ23mm。一見するとDVDやブルーレイソフトのパッケージのようですが、実はこれ、単行本コミックス(A5版)とほぼ同じサイズ感なのです。

実際に手で持ってみるとわかりますが、その感触は、まさしく単行本。コミックス好きなら、思わずニヤけてしまうこと間違いなし! なのです。

◆一般的な電子書籍とは別次元の“単行本感覚”

こうした「全巻一冊」の“単行本コミックス感”は、「コミックス好きな人向けの電子書籍を作ろう」という、基本コンセプトから生まれたもの。

サイズ感だけでなく、紙製の外装も、手に持った感触を単行本に近づける工夫なのです。本体はブラックですが、作品とセットになっている表紙カバーを被せると、見た目も単行本そのものになります。

また、読む際にカバーを外すことで、表紙カバーの痛みを防止できます。この感覚も、単行本ファンには納得のギミックではないでしょうか。

もうひとつの特徴は、ほかの電子書籍にはない見開きページを再現していること。

紙のコミックスは見開きが前提なので、連なる2枚の画面で、迫力あふれるシーンを演出するテクニックが多用されます。1ページ単位の電子書籍では物足りなさを感じてしまう部分なのですが、「全巻一冊」なら問題なし!

さらには、色の濃さや鮮明さを損なわない、コンテンツ非圧縮の独自フォーマットを採用。“ページをめくる指の感覚”を再現したページ送りボタンなど、電子書籍で単行本を再現するための工夫が、随所に見受けられるのです。

これだけ趣味性やコレクターズアイテム感を満足させてくれる電子書籍なら、1万円~数万円の価格設定にも納得でしょう。「頭文字D」「沈黙の艦隊」「北斗の拳」「シティーハンター」「NARUTO」「銀魂」「DEATH NOTE」「ミナミの帝王」「銀牙伝説」「静かなるドン」「無用ノ介」「アカギの生涯」などの名作に加え、「桂正和全集」といったスペシャル・コンテンツも登場しています。

ちなみに、「全巻一冊」のデバイス本体は別売りなのでご注意を。当初は作品ごとの専用端末として発表されましたが、現在はコンテンツを入れ替えるカセット式にバージョンアップしています。

※記事内容は2019年5月現在の情報を基に作成。

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