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マンションのVDSL方式が光回線なのに遅い理由|回線確認方法と改善方法

2020/07/15

マンションで光回線を利用している方から、「謳い文句通りの速度が出ない」「不定期に回線が遅くなる」といった声を耳にします。

こうした遅延要因の一つが、「VDSL方式」と呼ばれる回線方式にあることはご存知でしょうか?

 

同じ光回線でも配線方式には3つのタイプがある

一口に「光回線」といっても、その接続方式に3つのタイプがあることは意外に知られてないかもしれません。

 

それぞれ「VDSL方式」「光配線方式」「LAN配線方式」と呼ばれ、使用環境や回線速度も異なります。

 

まずは、3方式の概要から見てみましょう。

 

【VDSL方式】

・用途:主にマンションやアパートなど集合住宅
・物理回線:電線~共用部までは光ファイバー、共用部~各部屋は電話回線で接続
・回線速度:上り:最大50~100Mbps/下り:最大100Mbps

 

【光配線方式】

・用途:戸建て住宅や一部の集合住宅
・物理回線:各部屋まで1本の光ファイバーで接続
・回線速度:上り下りとも最大1~10Gbps

 

【LAN配線方式】

・用途:集合住宅
・物理回線:電線~共用部までは光ファイバー、共用部~各部屋はLANケーブルで接続
・回線速度:上り下りとも最大100Mbps

 

 

各タイプの違いは配線方式にあります。

 

1本の光回線でつながれている「光配線方式」に対し、「VDSL方式」と「LAN配線方式」は、他ケーブルも使用

そのことが回線速度の差にもつながってきます。

 

なお、LAN配線方式は一部の集合住宅に限られるため、大半の環境ではVDSL方式か光配線方式が用いられると考えていいでしょう。

 

 

集合住宅のVDSL方式が光配線方式より遅い理由

では、なぜマンションなどのVDSL方式は遅いと言われることが多いのでしょうか。その答えは、先ほども少し触れましたが、“物理回線”の違いにあります。

 

電線から部屋までを光ファイバーでつなぐ光配線方式に対し、共用部から後が電話回線(メタルケーブル)を利用するVDSL方式

 

建物までは高速の光回線なのに、建物内がADSLと同じ電話回線では、光ファイバーのメリットを生かしきれていないとも言え、どうしても速度が落ちてしまいます。

 

 

多くのプロバイダーでは光回線プランが「ホームタイプ」(一戸建て向け)と「マンションタイプ」(集合住宅向け)などに分かれ、料金も違います。割安な「マンションタイプ」には、安いなりの理由もあるわけです。

 

もちろん、戸建て住宅の光配線方式でも、常時1Gbpsの理論値が出るわけではありません。

 

ただ、低速で外部干渉も受けやすい電話回線(VDSL方式)に比べ、速度低下の要因が少ないことは確か。体感速度の変化も、感じられにくいでしょう。

 

 

自宅の光回線がどの配線方式かを確認する方法は?

自宅の光回線がどの方式を利用しているかは、簡単に確認が可能です。

NTTなど回線事業者へ問い合わせれば確実ですが、自宅の壁にあるコード差込(接続)口をチェックするだけでもわかります。

 

VDSL方式:電話回線と同じモジュラージャック

光配線方式:「光」「光コンセントSC」と記されたコンセント

LAN配線方式:LANケーブルと同じ差込口

 

また、回線事業者から届いた端末の前面・側面・裏面に「VDSL」表記があれば「VDSL方式」「ONU」表記があれば光配線方式です。ONU(終端装置)は光配線方式でしか使われません。

 

ちなみにLAN配線方式の場合は、接続するための端末がそもそもがありません。壁の差込口とパソコンが直にLANケーブルでつながっていたらLAN配線方式です。

 

ONUやルーター、モデムの違いについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

ONU(光回線終端装置)とは|ルーターやモデムとの違いをわかりやすく解説

 

VDSL方式から高速安定な光配線方式に変更できる?

ここまで読んできたマンション住まいの方は、VDSL方式から光配線方式やLAN配線方式に変更できないの? と思われるかもしれません。

 

配線方式は全部屋共通で、建物の建築時に回線が設置されています。この配線方式を変更するには、オーナーや管理組合と話し合い、建物全体で大がかりな設備改修工事を行う必要があります。改築・改修のタイミングと合致しない限り、現実的ではないでしょう。

 

逆に、別の集合住宅へ引っ越しを考えられているなら、配線方式を物件選びの一要素にする考え方もあります。NTTなど回線事業者に問い合わせれば、転居前でも配線方式がわかります。

 

 

配線方式の変更が難しい場合は、プロバイダーの乗り換えで回線速度が速くなる可能性があります

 

例えばIPv6対応回線を選ぶことにより、従来の接続方法であるIPv4と比べ、同じ回線でも混雑が発生しにくく快適なネット環境を実現することができます。その結果、回線速度の理論上の最大速度は変わらずとも、それだけでも実測値が改善されることが期待できます。

IPv6についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

IPv6とは|接続確認から申込まで初心者にもわかりやすく解説

 

さらに、性能が上がったWi-Fiルーターに変更するだけでも、速度アップが見込めます。

IPv6に対応し、高品質&高速回線でも知られる「@nifty光」なら、こうした条件を満たしてくれます。

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※2020年7月時点の情報です。

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