
ベストエフォートの意味とは?光回線速度指標と速度改善の方法
2022/02/04多くの光回線が採用している「ベストエフォート型」。
ベストエフォート型の光回線では、回線の混雑状況によって通信速度が左右されます。そのため、状況によってはWebサイトが見られないほど低速になる場合があります。
ベストエフォート型の通信速度はプロバイダーの品質で変わりますが、自宅の通信環境を見直して改善できる場合があります。
本記事では、光回線で使われるベストエフォートの意味を解説します。光回線での通信速度の目安、ベストエフォート型での速度を改善する方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
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ベストエフォートとは
ベストエフォートを日本語に訳すと「最大限の努力」という意味です。
光回線では「可能な場合にのみ最大限の速度・品質を提供し、安価で高速の通信サービスを提供する方法」を指します。
光回線の通信速度は最大1Gbpsであるサービスが多いですが、中には2Gbpsから10Gbpsのものもあります。
しかし、これらの数値はあくまで上限値で、必ずこれらの通信速度が出るわけではありません。
光回線を利用して実際に出る通信速度は、回線の混雑状況で変わるため、多くの光回線の事業者・プロバイダーはベストエフォート型として、状況に応じた最大限の速度を提供しています。
光回線でベストエフォートが使用される意味
ほとんどの光回線はベストエフォート型で通信サービスを提供しています。
ベストエフォート型を採用している理由は、提供価格にあります。
ギャランティ型はコストが高い
一定の通信速度を保証する「ギャランティ型」としてサービスを提供している事業者もありますが、数は多くありません。
ギャランティ型の光回線は法人向けがほとんどですが、個人向けも存在しています。
ギャランティ型を使えば、回線混雑によって通信速度が低速になる心配がないですが、ギャランティ型はベストエフォート型より利用料金が高くなるデメリットがあります。
ギャランティ型でサービスを提供するためには、帯域を確保するための回線設備を維持する必要があるからです。
ベストエフォート型は月額・初期費用が安い
ギャランティ型の利用料金・初期費用が高額なのに対して、ベストエフォート型は安価で利用することができます。
@nifty光を例に挙げると、月額料金は1万円を大きく下回っており、初期費用も2万円以下となっています。
住居 |
月額料金 |
初期費用(工事費) |
戸建て |
5,720円/月 |
19,800円 |
マンション |
4,378円/月 |
16,500円 |
※価格はすべて税込です。
※工事費の詳細は@nifty光 工事費用一覧にてご確認ください
なお、@nifty光では工事費が実質無料になる特典があります。。
ベストエフォートに近付けるための方法
ベストエフォート型では、回線の混雑状況によって通信速度が変動しますが、通信速度が遅いときは、必ずしもベストエフォート型だけが原因とは限りません。
ベストエフォート型を利用していても、自宅の通信環境を見直すことで速度を改善することが可能です。
ベストエフォート型の通信速度を改善にするために、以下の3つを見直しましょう。
・デバイス
・周辺機器
・回線品質
デバイスで改善出来ること
パソコンやスマホなどのデバイスでは、日頃から以下のことを行うとベストエフォート型の力を最大限にできます。
・OSを最新の状態にする
・利用するブラウザの見直し
・定期的なブラウザのキャッシュ削除
OSを最新の状態にする
パソコンやスマホでは、使用しているOSのバージョンが古いと通信速度が遅くなる恐れが出てくるため、最新バージョンのOSが発表されたら、その都度アップデートを行いましょう。
常にOSを最新バージョンにするだけでも、通信速度や端末の動作スピードが安定します。
スマホのOSアップデートは毎回必要?しないとどうなる?
利用するブラウザの見直し
パソコンやスマホでは、利用するブラウザやセキュリティソフトの種類によってインターネットや動作速度が左右されます。
パソコンではChromeやMicrosoft edgeがおすすめです。Microsoft edgeはWindowsを提供しているマイクロソフト社によるブラウザです。
スマホではメーカーが推奨するブラウザを利用するといいでしょう。iPhoneではSafari、AndroidではChromeが適しています。
定期的なブラウザのキャッシュ削除
ブラウザでWebサイトを閲覧するときは、キャッシュの蓄積によって通信速度が遅くなる場合があります。
キャッシュとは、以前アクセスしたページを再度開く際、表示スピードを早くするために溜まる一時データです。
よくアクセスするページの表示速度が速くなる便利機能ですが、キャッシュが溜まりすぎると動作速度が遅くなるため、定期的にキャッシュを削除しましょう。
キャッシュクリアの方法をブラウザごとに解説
周辺機器で改善出来ること
周辺機器も通信速度を左右するポイントです。具体的な対策方法は主に以下の3つです。
・無線LANルーターの見直し
・LANケーブルの見直し
・ONUやルーターの再起動
周辺機器は見落としやすいポイントなので、チェックしておきましょう。
無線LANルーターの見直し
ベストエフォート型での通信速度は、無線LANルーターの性能でも変わります。
無線LANルーターは機種によってスペックが違います。スペックを左右するポイントは、どの無線LAN規格に対応しているかです。
2022年1月の時点で、無線LAN規格は以下の6つがあります。
規格 |
最大通信速度 |
IEEE802.11ax(Wi-Fi6) |
9.6Gbps |
IEEE802.11ac(Wi-Fi5) |
6.9Gbps |
IEEE802.11n(Wi-Fi4) |
600Mbps |
IEEE802.11a |
54Mbps |
IEEE802.11g |
54Mbps |
IEEE802.11b |
11Mbps |
例えば古い無線LANルーターを使っていて、対応規格がIEEE802.11aだと最大54Mbpsまでしか出すことができません。
光回線の最大通信速度は最低でも1Gbpsなので、対応規格がWi-Fi5やWi-Fi6であるのが理想です。
古い無線LANルーターを使っているのなら、最新規格に対応した機種へ買い換えるのがおすすめです。
通信速度に影響するWi-Fiルーター規格の確認方法|チェックすべき項目とは?
LANケーブルの見直し
LANケーブルテレビの見直しも、ベストエフォート型の力を最大限引き出すために必要です。
LANケーブルもどの規格に対応しているかでスペックが違います。
LANケーブルの規格は以下の7種類があり、どれを使うかで最大通信速度が変わります。
規格 |
最大通信速度 |
CAT8 |
40Gbps |
CAT7A |
10Gbps |
CAT7 |
10Gbps |
CAT6A |
10Gbps |
CAT6 |
1Gbps |
CAT5e |
1Gbps |
CAT5 |
100Mbps |
光回線の最大通信速度が最低でも1Gbpsだと考えると、CAT5e以上のLANケーブルが必要です。
LANケーブルの対応規格はケーブルに印字されているので、一度チェックするといいでしょう。
LANケーブルのカテゴリと種類を解説|おすすめの選び方も紹介
ONUやルーターの再起動
突然通信速度が遅くなった場合、ONUやルーターを再起動させてみましょう。
ONUやルーターは一度起動したら電源を切ることがほとんどなく、これによって熱がこもり速度低下を引き起こす場合があります。
また、ONUやルーターにはアクセスログが記録され、これが溜まりすぎることで不具合を起こすパターンもあります。
これらの問題はONUやルーターを再起動すると解消できます。
Wi-Fiルーターを再起動する方法と効果|ネットの調子が悪い時に再起動するべき理由とリセットとの違い
回線側で出来ること
どの方法を試してもベストエフォート型の通信速度が遅い場合、契約回線やプロバイダーの品質に問題があると思われます。
ベストエフォート型の通信速度は、契約回線やプロバイダーが「IPv6」に対応しているかが影響してきます。
IPv6は新しい通信規格で混雑の影響を受けない回線経路を利用するため、ベストエフォート型であっても通信速度が低速になる確率が低くなります。
IPv6対応の回線・プロバイダーを利用するなら、一度「@nifty光」をチェックしてみましょう。
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※2022年2月時点の情報です。