
LANケーブルのカテゴリと種類を解説|おすすめの選び方も紹介
2021/06/04インターネット接続をする際にLANケーブルを利用しますが、LANケーブルをきちんと選んで使っている人は少ないですよね。ところがLANケーブルにもカテゴリや種類があり、LANケーブルで回線速度が変わります。
以前、インターネット開設を申し込んだ時に付いてきて残っていたLANケーブルを使っていたり、長さを調節するためだけに選んだりと無作為に選んでいませんか?本記事ではLANケーブルの種類と選び方をご紹介していくので、回線速度が遅いと感じたり、回線速度を改善したいと考えている方は参考にしてみてください。
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LANケーブルのカテゴリとは
LANケーブルにも通信規格があり、CATというカテゴリで分けられています。このカテゴリを理解してLANケーブルを使っていなければ、いくら高性能のパソコンやルーターを選んでいても、回線速度は速くなりません。
回線速度を最大限に活用するには、ご自宅に敷いている回線の最大通信速度に合わせたLANケーブル選びが重要です。
LANケーブルのカテゴリ一覧
LANケーブルの通信規格は数値があがるほど回線速度が速くなります。単純に回線速度で選ぶなら数字が大きいものを選べばOKです。ただし、カテゴリが上がるほどに価格も上がるうえ、一般家庭では必要のない通信速度になり、特別な準備が必要になります。
日常的な利用方法としては動画視聴までが大半を占めるため、CAT6Aがおすすめです。
LANケーブルのカテゴリ詳細
続いてLANケーブルの各カテゴリについてもっと詳しくご紹介していきます。カテゴリについてもっと理解したいという方は参考にしてみてください。
【CAT5】…通信速度:100Mbps「100BASE-T」
数年前まで広く流通していた低速規格で安価。セール品などの安価な無線LANルーターやハブに同梱されているケースがあります。
【CAT5e】…通信速度:1Gbps「1000BASE-T」
最近は超高速な光回線サービスも増えてきましたが、基本的にはCAT5eで十分な速度を得ることができます。コストパフォーマンスに優れ、オフィスでの利用にも十分なカテゴリです。
【CAT6】…通信速度:1Gbps「1000BASE-T」
通信速度はCAT5eと同じですが、CAT6の周波数は2倍以上。周波数の上昇に合わせてより多くのデータ転送が可能になります。ネットを快適にと考えている方は、CAT6導入を検討するのもありです。
【CAT6A】…通信速度:10Gbps「10G-BASE-T」
液晶テレビやパソコンで動画コンテンツを楽しみたい方や、テレビ会議などを利用する方に最適。今後、主流になってくる10Gbpsにも対応できる通信規格なので、これからLANケーブルを購入する場合はCAT6Aの購入がおすすめです。
【CAT7】…通信速度:10Gbps「10G-BASE-T」
CAT7は速度面もノイズ耐性も高く、ちょっとしたタイムラグが命取りになるようなオンラインゲームをプレイしている方におすすめです。また、負荷が高い業務用サーバーとの接続にも最適です。
【CAT8】…通信速度:40Gbps「40G-BASE-T」
40Gbpsという超高速、2000MHzという広帯域を実現。現在における最上位規格。ノイズ耐性も高く、高速で安定したネットワークの構築が可能で、主に業務用になります。
LANケーブルの種類
LANケーブルには主にUTPケーブルとSTPケーブルがあります。いずれも通信用ケーブルとして利用することができますが、これらはどのように違うのでしょうか。
それぞれのケーブルの違いと選ぶ方法をご説明します。
UTPケーブル
一般的に家電専門店でLANケーブルとして売られているのは、UTPケーブルが大半です。シールドがされていないケーブルのため、ノイズ対策には不向きですが、一般家庭であれば問題ありません。
CAT6までのケーブルのほとんどがUTPケーブルとなっています。
STPケーブル
シールドでケーブルを保護しており、信号ロスをできるだけ抑えることができます。ネットワークが混線する環境に適しており、ノイズ対策が必要になる研究所や工場などで使われていることが多いです。一般的にはあまり販売されておらず、一般家庭で利用することはほとんどありません。
CAT7以上の製品など高価なものの多くはSTPケーブルとなっています。ただし、一般家庭でSTPケーブルを使う場合は、HUBやルーターなど全ての機器をSTPケーブル仕様にする必要があります。ここまでしてまでSTPケーブルを使うメリットは一般家庭にはほとんどありません。
2重シールドケーブル
STPと同じシールドだけでなく、ペアシールドを使うことによりSTPよりさらにノイズに強いことが特徴です。「エイリアンクロストークノイズ」にも対応しておりSTPよりも高速通信が必要な場合はおすすめです。
しかしSTPケーブルと同じように、一般家庭で使われることはほとんどありません。
LANケーブルのノイズ対策|インターネットを安定させるための除去方法
LANケーブルの選び方
最後にLANケーブルの選び方をご紹介していきます。カテゴリ以外にもLANケーブルには種類がありますが、難しく感じないように簡単に解説していきます。
利用している回線の速度に規格を合わせる
前述した通り、LANケーブルは通信の速度に規格を合わせる必要があります。たとえばLANケーブルの規格であるCAT5は通信速度が100Mbpsまでしか対応しないため、LANケーブルを購入する前にインターネット回線の契約状況を確認し、最大通信速度を把握しておきましょう。
最大1Gbpsの光回線であれば少なくともCAT5e以上のカテゴリを選ぶ必要があります。ただしメーカーによっては、CAT5とCAT5eを統一して、CAT5と記載していることがあるので注意が必要です。
ルーター回りの環境に合わせて素材を選ぶ
前述したLANケーブルの種類以外にも素材による違いがあります。
それぞれルーター回りの環境によって、LANケーブルの素材を選ぶことも重要です。ここでは4種類のケーブルをご紹介します。
・巻取りケーブル
・高屈曲ケーブル
・屋外用ケーブル
【フラットケーブル】
薄くて強度が弱いため、LANケーブルをカーペットの下などやタンスの後ろなど狭い場所に通せますが、踏みつけに注意が必要です。
【巻取りケーブル】
ケーブルを巻き込むことで、からまることなくコンパクトに持ち運びができるので、ルーターなどを持ち運びする必要がある環境におすすめ。
【高屈曲ケーブル】
表面に弾力PVCが搭載され、ツメ折れ防止カバーなどの対策がされているので、オフィスなど配線が複雑な環境におすすめです。
【屋外用ケーブル】
耐水性に優れていて、屋外にLANケーブルを通す必要がある環境におすすめ。
以上のようにルーター周りの環境によっても、素材を選ぶ必要があります。
またLANケーブルには「ストレートケーブル」と「クロスケーブル」があり、以前は2種類のケーブルを使い分ける必要がありましたが、現在は基本的にストレートケーブルの利用に統一されています。
そのため、一般的な使い方をする場合にはストレートケーブルしか利用できないので注意が必要です。価格も高いクロスケーブルをわざわざ選んでしまった上、使えないということがないようにしましょう。
クロスケーブルはルーターなどを使わずにパソコンとパソコンを直接つなげる時に使います。パソコンのデータの同期や、複数のパソコンを使って演算処理をするなどの目的がある場合の利用方法です。
LANケーブルの長さで「単線」か「より線」を選ぶ
LANケーブルには単線とより線の2種類があります。ケーブルの長さにより単線かより線を選ぶ必要がありますが、いずれにせよ長くするほどノイズの影響を受けやすくなるため、必要最低限の長さの利用をおすすめします。
【単線】・・一本の芯線に対して一本の銅線を使用したケーブル
単線は通信が安定しやすいもののケーブルが固くなるため扱いにくいのが特徴です。
10m以上の配線をする場合には単線が適しています。
【より線】・・一本の芯線に複数の銅線を使用したケーブル
ケーブルが柔らかいため配線がしやすいのが特徴です。
単線に比べれば通信の安定性は下がってしまいますが、一般家庭の利用では問題のない範囲です。
5m以下の配線では「より線」が適しています。
一般家庭でLANケーブルを5M以上も伸ばす必要がある環境は多くありませんが、5m以上の長さでより線を使うと、通信速度が一気に落ちてしまうことがあるので注意が必要です。
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今回はLANケーブルの選び方をご紹介してきました。一般家庭でおすすめのLANケーブルの種類はこちらです。
・UTPケーブル
・より線:5m以下(必要最低限の長さ)
一般家庭であれば上記規格のLANケーブルを利用していれば回線速度を最大限に活用できます。加えて業務用やオンラインゲーム用など利用用途、住宅環境や価格を考慮した上で、ご家庭に合うLANケーブルを選んでみてください。
インターネットが遅いと感じる方は、LANケーブルを一度見直してみてはいかがでしょうか。適切なLANケーブルを利用しているにも関わらず、回線速度が遅い場合はLANケーブル以外に問題がある可能性があります。
他に原因が見当たらない場合にはインターネット回線の変更も検討してみてください。「@nifty光」は新しい接続方式のIPv6接続を提供しているので安定したインターネット接続が期待できます。
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※2021年6月時点の情報です。
※本文中に記載されている通信速度は理論値です。必ずしもこの速度が保証されているものではなく、お客様の通信環境や接続の時間帯などによっては、思うように速度が出ない場合や接続が不安定な場合があります。
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