
LANケーブルの長さで速度は変わる?長くなってしまう時の対処法を解説
2021/10/20インターネットの接続方法でもっとも安定性が高い有線接続。有線接続はLANケーブルの性能で通信速度が変わりますが、長さでも左右されないか気になる人は多いはず。本記事ではLANケーブルの長さで速度が変わるのか解説し、クオリティの高い通信環境の作り方を紹介します。
LANケーブルの長さで速度は変わらない
結論から言ってしまうと、LANケーブルの長さで通信速度は変わりません。多少は速度が低下する場合もありますが、差は誤差レベルで利便性が損なわれることはありません。詳しく見ていきましょう。
LANケーブルの最長は100m
まず、LANケーブルの長さには上限があります。現在の有線接続で用いられている規格「イーサネット」では、最大100mまでの利用が可能です。基本的に100m以上の利用はできないので注意してください。
では、LANケーブルが10mの長さと100mの長さで速度に大きく差が出るか気になることころ。LANケーブルのメーカーでの検証 によると、10mと100mの比較でもほとんど速度差は見られなかったそうです。
出典:PANDUIT「LANケーブルの長さが速度に与える影響」
つまり、LANケーブルの長さは通信速度を左右する要因にはなりません。
LANケーブルは長さより形状・規格が大事
LANケーブルは100mまで利用でき、長さで通信速度が急激に変わることはありません。しかし、環境やLANケーブルの形状によってはノイズを拾って速度が遅くなる場合があるので注意が必要です。
LANケーブルの近くに家電製品があると、その家電が発する電磁波がノイズとなり通信速度が遅くなってしまいます。 ノイズを避けるためには、LANケーブルの近くに家電がない状況にしなければいけません。しかし、LANケーブルの近くに家電を置かないためのレイアウト変更が難しい人は多いはず。レイアウト変更が難しいのであれば、使用するLANケーブルの形状を重視してみましょう。
LANケーブルの形状は以下3つあります。
・スリムタイプ(極細タイプ)
・フラットタイプ
通信速度の安定性が高い形状はスタンダードタイプです。スタンダードタイプは導線が太く、近くに家電製品があってもノイズを寄せ付けにくい強みがあります。スリムタイプやフラットタイプは収納しやすく取り回しが良いところがメリットですが、導線が細いのでノイズを拾いやすく、長いLANケーブルが必要な場合はスタンダードタイプを使うのが望ましいのです。
使用するLANケーブルの規格も大事なポイントです。光回線を使う場合は回線自体の最大通信速度は1Gbpsなので、CAT5e以上のLANケーブルを使いたいところです。
LANケーブルの規格について詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。
LANケーブルのカテゴリと種類を解説|おすすめの選び方も紹介
LANケーブルが長くなる時の代替手段
有線接続でLANケーブルがどうしても長くなってしまう場合、Wi-Fiの利用がおすすめです。Wi-Fiを使うと無線接続が可能になり、LANケーブルが届かない場所でもインターネット通信ができるようになります。
Wi-Fiでもルーターのスペックによっては、目的とする場所が遠すぎて電波が届かずインターネットに接続できないこともあります。目的の場所へ電波が届かない場合は、以下のアイテムを使うことで対処できます。
・メッシュWi-Fi
順番に見ていきましょう。
中継器
目的の場所にWi-Fiが届かない際は、中継器で問題解決ができます。中継器はルーターから発信されるWi-Fiを受信して、その電波をさらに広範囲へ飛ばす便利アイテムです。
2階などの別フロアや、LANケーブルが敷きにくいところでも簡単にインターネット環境を整えられるようになります。LANポートもついているため、有線接続しかできないデバイスでも中継器から有線接続することができます。
Wi-Fiルーターの中継器とは|役割やメリット・選び方まで解説
メッシュWi-Fi
中継器はWi-Fiの発信範囲を広げることができるアイテムですが、中継器を通すことでWi-Fiの電波強度が減衰するため速度低下が避けられません。そのため「メッシュWi-Fi」の使用も検討してみてください。
メッシュWi-Fiでは親機となるアクセスポイントを複数設置して、Wi-Fiが利用できる範囲を広げるため、どの場所にいても親機に接続でき、速度が安定します。しかし、メッシュWi-Fiを使うには対応ルーターが必要で、高価なものが多く手が出にくいというデメリットがあります。
メッシュWi-Fiとは|中継器との違いも解説
まとめ
LANケーブルの長さによって通信速度に大きな差は出ません。最大で100mまでLANケーブルを伸ばすことができますが、LANケーブルを長くすることが難しいというご家庭では、Wi-Fiルーターや中継器、メッシュWi-Fiを使ってWi-Fi接続を試してください。LANケーブルでの有線接続よりは通信速度が低下するものの最適なインターネット環境を作ることができます。
ところが、LANケーブルとWi-Fi接続のどちらの方法でインターネットを利用しても、光回線とルーターのスペックが良くなければ通信速度は安定しません。光回線の多くで謳われている最大通信速度1Gbpsでも実効速度はプロバイダーによって異なります。特にIPv6接続に対応しているかどうかで通信速度の安定性が決まるため、利用しているプロバイダーがIPv6接続に対応しているかチェックしてみましょう。
IPv6接続とは、回線の混雑が起きにくい接続方式のことです。回線の混雑が起こりやすい夜間や休日でも安定した回線速度を保ち、快適なインターネットが楽しめるようになります。
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※2021年10月時点の情報です。
※本文中に記載されている通信速度は理論値です。必ずしもこの速度が保証されているものではなく、お客様の通信環境や接続の時間帯などによっては、思うように速度が出ない場合や接続が不安定な場合があります。
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