
IPoEとは?PPPoEとの仕組みの違い・確認方法をわかりやすく解説
2022/06/16IPoEは新しいインターネットの接続方式のことで、光回線を利用している方であれば耳にしたことがあるかもしれません。これまで主流とされていたPPPoEよりも大容量通信が可能になったことで、回線混雑の影響を受けにくい仕組みです。
本記事では次世代のインターネット接続方式と言われているIPoEの仕組み、メリット・デメリットについて、わかりやすく解説します。従来のPPPoEとの比較についても説明しますので、光回線の乗り換えを検討している方はぜひ参考にしてください。
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IPoE方式・PPPoE方式とは?
従来のインターネット接続方式であるPPPoEは、電話回線を前提としたルールである「PPP(Point-to-Point Protocol)」をイーサネットへ応用した接続方法です。一方、IPoE方式は直接インターネットに接続する方法のためPPPoEよりも、シンプルで安定したインターネット環境が利用できます。
IPoE方式の仕組み
IPoEとは「IP over Ethernet」の略で、IPv6接続のみが対応している接続方法です。IPv6も近頃主流になっている通信規格で、Web上の住所であるIPアドレスを発行する役割を持っています。IPoEは企業で利用されているLANと同じように直接インターネットに接続するため、アダプターなどの専用装置が不要です。
直接インターネットに接続できることでユーザーIDやパスワード認証が不要となり、通信速度が早くなります。
PPPoE方式の仕組み
PPPoEは、電話回線を前提としたルールである「PPP(Point-to-Point Protocol)」をイーサネットへ応用した接続方式です。PPPoEはモデムを利用し、プロバイダーから付与されたユーザーIDとパスワードを利用してインターネット接続を行います。
必ずプロバイダーを通してインターネットに接続するため、アクセスするユーザーが増加すると回線速度が遅くなります。
IPoE方式・PPPoE方式の比較
IPoEとPPPoEの違いをまとめると以下のようになります。
|
IPoE |
PPPoE |
利用者 |
少ない |
多い |
通信最大速度 |
10Gbps |
1Gbps |
ユーザー認証 |
不要 |
必要 |
専用装置 |
不要 |
必要 |
対応通信規格 |
IPv6 |
IPv4 |
IPoEは新しい接続方式のため利用者はまだ少なく、通信最大速度も10Gbpsと大容量通信が可能です。PPPoEでは専用装置を利用しなければならないため回線速度遅延が起こりやすいデメリットがありますが、IPoEでは解消されています。
IPv6とIPv4の違いについては、こちらの記事でご確認ください。
IPv4とIPv6の違いとPPPoEとIPoEの違い|光回線の速度改善が期待できる接続方式
IPoE方式のメリット・デメリットとは?
前述したように、IPoEを利用すると安定したインターネットを快適に使用できますが、まだIPv6に対応しているプロバイダーやWebサイトが限られているといった事情もあります。
ここでは、IPoEを利用するメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
IPoE方式のメリット
IPoE方式には2つのメリットがあります。
通信環境が安定していて、速度が速い
IPoEは従来の接続方式であるPPPoEに比べて、通信速度が速く、安定しています。ネットワークの混雑が起こりにくいゆとりある通信設計が行われているため、利用者の多い都市部でも快適にインターネットが利用できます。PPPoEでは利用者が多いと回線混雑を起こして通信が不安定になりがちでしたが、IPoEはいつでも安定した通信が可能です。
これまで夜間や休日に回線速度が遅いと感じていた場合、IPoEを利用することで悩みを解消できるかもしれません。
複雑な設定が不要
PPPoEではプロバイダーより付与されたユーザーIDやパスワードをルーターに登録する必要がありましたが、IPoEでは細かい設定が不要です。IPoEは回線の契約情報を参照してインターネット接続を行うため、ルーターの設定をしなくてもすぐにインターネットが利用できます。ただし、ルーターがIPv6に対応していないとIPoE接続できないので、事前に確認しておきましょう。
IPoE方式のデメリット
IPoEのデメリットは次の2つです。
対応しているプロバイダーとの契約が必要
IPoEを利用するためには、IPoE方式のIPv6に対応しているプロバイダーとの契約が必要です。プロバイダーの中には、IPv6であっても、IPoEに対応していない場合があります。また、IPv6に対応したルーターでなければ、IPoE接続も利用できません。
IPv6に対応していないWebサイトにアクセスできない
回線速度が速く安定しているIPoEですが、WebサイトやサービスがIPv6に対応していないとアクセスできません。IPv4からIPv6へ移行期である現在、IPv6に対応していないWebサイトも多くあります。ですが、IPv6とIPv4の両方が利用できるIPv4 over IPv6接続サービスを利用すれば、すべてのWebサイトにアクセスできます。
IPv6に対応しているプロバイダーであっても、IPv4 over IPv6接続サービスを提供していない場合もあるので契約内容を確認してみましょう。
IPoE方式の確認方法
現在自分がどの接続方式でインターネットを利用しているのかを確認できる「IPv6接続テスト」がブラウザで行えます。また、IPv6接続テストサイトでIPv6アドレスが確認できない場合は、以下の方法で接続確認してみましょう。
Windows10の場合
1.スタートメニュー→「設定(歯車のマーク)」をクリック
2.「ネットワークとインターネット」から「アダプターのオプションを変更する」をクリック
3.有効なインターネット接続の上で右クリックし、「プロパティ」をクリック
4.「インターネットプロトコルバージョン6(TCP/IPv6)にチェックが入っている場合は「IPv6(IPoE)接続」できています。
IPv6の利用状況を確認する2つの方法|スマホやタブレットでもチェックしよう
Macの場合
1.アップルメニュー→「システム環境設定」をクリック
2.「ネットワーク」をクリックし、「ネットワーク環境」から「自動」をクリック
3.「詳細」→「TCP/IP」をクリック
4.IPv6アドレスが表示された場合はIPv6(IPoE)接続できています。
@nifty光なら手軽にIPv6が利用できる
@nifty光はIPv6に対応している光回線サービスです。フレッツ光を利用した光回線で、手軽にIPv6が利用できます。
難しい設定をせずにIPv6に接続できる@nifty光
@nifty光はIPoE方式のIPv6に対応している光回線です。無料でIPv6が利用でき、最大25カ月間無料でIPv6対応のWi-Fiルーターがレンタルできます。回線工事日に合わせてルーターが届くので、開通工事が完了すればすぐにインターネットが利用できるのもおすすめのポイントです。
難しい設定をせずにIPv6接続できますが、不安な方は開通工事と同日に設定サポートも受けられます。設定サポートはインターネットの接続設定の他にWi-Fi設定、プリンタ・ゲーム機設定など周辺機器の設定も申し込み可能です。
IPv6・IPv4両方に対応している@nifty v6サービス
ニフティが提供している@nifty v6サービスは、初期費用・月額料金なしの完全無料で利用できるサービスです。IPv4 over IPv6に対応しているため、IPv6利用中であってもIPv4に対応したWebサイトにスムーズにアクセスできます。
IPv6のデメリットであるIPv4対応サイトにもアクセスできるため、通信速度を気にせず快適なインターネットが利用可能です。プロバイダーによっては追加料金が必要なケースもあるので、@nifty v6サービスはお得なサービスと言えます。
まとめ
IPoEは、これまで回線速度の遅さや不安定さに悩んでいた方におすすめの接続方法です。しかし、まだIPv6に対応していないWebサイトもあるため、完全に切り替えてしまうよりもIPv4 over IPv6の利用が欠かせません。
@nifty光ではIPv6に対応したWi-Fiルーターの無料レンタルが可能で、IPv4 over IPv6にも対応しています。@nifty v6サービスも@nifty光を利用していればオプション費がかからずに使用できるので、ぜひ検討してみてください。
※2022年6月時点の情報です。