
伝送帯域とは?通信速度との違いやLANケーブルとの関係について解説
2023/09/14伝送帯域とは1秒間に送信できるデータの量を表します。データを送信するスピードを表す通信速度と似ていますが、両者の違いや伝送速度とLANケーブル、Wi-Fiルーターとの関係についても詳しくみていきましょう。
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伝送帯域とは
伝送帯域とは、1秒間に送信できる「データ量」を指す言葉です。
厳密にはデータを送信するために使われる周波数の幅広さを指す値で、「Hz」が単位として用いられます。
一般的には道路に例えて説明されることが多く、データそのものが道路上を走る自動車とした場合、伝送速度は「道路幅」を指します。
道幅が広ければ自動車(データ)もスムーズに進むことができるため、快適な通信環境を実現できます。
伝送帯域と通信速度の違い
「伝送帯域」と「通信速度」の違いについて解説します。
それぞれ似たような意味を持つのですが、厳密には異なるため正確に理解しておきましょう。
通信速度はデータを送信できるスピード
通信速度とは、1秒間に送信できるデータの「スピード」を指す言葉です。
道路の例えを使うと、通信速度は自動車のスピード性能を指しています。
通信速度が速ければ速いほど、データを送信するスピードが速くなるため、より快適にネットを使うことができます。
伝送帯域はデータを送信できる量
伝送帯域は、1秒間に送信できる「データ量」を指す言葉です。
道路の例えでは「道幅」と説明しましたが、道幅が広ければ広いほど、より多くのデータをスムーズに送ることができます。
通信速度と伝送帯域の関係は、データを送信するための環境が「伝送帯域」であり、環境の下で発揮される結果としての送信スピードが「通信速度」と言えるでしょう。
そのため、両者は似たような意味として使われることも多く、「伝送帯域が優れている」≒「通信速度が速い」と捉えられることもあります。
通信速度が優秀なネット回線でも伝送帯域が揃っていないと意味がない
光回線など通信速度に優れたネット回線は数多くありますが、伝送帯域が伴っていないとスペックを引き出せません。
いくらスピードが出る車があっても、道路が狭くて混雑していればスピードが出せないのと同じです。
そのため、ネット回線の通信速度だけでなく「伝送帯域」にも注目しなければなりません。
伝送帯域はLANケーブルによって異なる
伝送帯域は主に有線接続で使われるLANケーブルによって違いが生じます。
いくらネット回線のスペックが高くても、LANケーブルのスペックが低いと、伝送帯域が狭くなるため通信速度は低いままです。
LANケーブルでは、CATと呼ばれるカテゴリによってスペックが分かれています。
もし有線LANのネット環境が悪い場合には、LANケーブルのスペックを調べてみると原因が判明する可能性があります。
伝送帯域とLANケーブルのカテゴリ一覧
LANケーブルのカテゴリとスペックの一覧表は以下の通りです。
カテゴリ |
伝送帯域 |
最大通信速度 |
CAT5(カテゴリ5) |
100MHz |
100Mbps |
CAT5e(カテゴリ5e) |
100MHz |
1Gbps |
CAT6(カテゴリ6) |
250MHz |
1Gbps |
CAT6A(カテゴリ6A) |
500MHz |
10Gbps |
CAT7(カテゴリ7) |
600MHz |
10Gbps |
CAT8(カテゴリ8) |
2000MHz |
40Gbps |
このように上位のカテゴリほど伝送帯域に優れており、最大通信速度も速くなっています。
使用しているLANケーブルが「CAT5(カテゴリ5)」の場合は、光回線の速度を引き出せないため、「CAT5e(カテゴリ5e)」以上のLANケーブルに買い替えるのがおすすめです。
LANケーブルのカテゴリと種類を解説|おすすめの選び方も紹介
ネットの通信速度が遅いときはLANケーブルを交換
ネットの通信速度が遅いときには、ネット回線や電波の状況に原因を求めるケースが多いですが、LANケーブルのスペックが低いのも原因として考えられます。
低いカテゴリのLANケーブルを使っていると、いくらネット回線が優秀でもスペックを引き出すことができません。
特に同じネット回線を長く使っていると、断線などが起きない限りLANケーブルを交換する機会がないでしょう。
ネット回線は進化する一方で古いLANケーブルのままでは、通信のスペックを引き出せません。
ネット回線が不調な場合は、LANケーブルのカテゴリを調べて、必要な場合には交換をしてください。
LANケーブルの交換はリーズナブル
LANケーブルの交換は、ネット回線の見直しやWi-Fiルーターの交換と比べてもリーズナブルで簡単です。
最大1Gbpsの通信速度に対応したCAT6(カテゴリ6)のLANケーブルであれば、1,000円以下での購入が可能です。
オンラインゲームや高画質な映画のストリーミング配信など、よりスペックの高い通信環境が必要な場合でも「CAT6A(カテゴリ6A)」「CAT7(カテゴリ7)」のLANケーブルであれば1,000円〜2,000円で購入できます。
その他の環境を変えるよりもリーズナブルに効果が出せるので、ネット回線の改善にはLANケーブルの交換がおすすめです。
伝送帯域に優れたLANケーブルを使うには高性能なルーターが必要
通信速度に優れた快適なネット環境を構築するには、伝送帯域の広いLANケーブルを使うだけでは不十分です。
LANケーブルを接続するWi-Fiルーターにスペックが伴っていないと、ネット回線自体のスペックを引き出すことができません。
そのため、ネット回線を利用する機器の1つ1つにこだわって、より快適なネット環境を作り上げてみてください。
@nifty光では高性能Wi-Fiルーターが最大25カ月間無料で使える
光回線の@nifty光では、高性能なWi-Fiルーターが最大25カ月間無料(通常月額550円)でレンタルできます。
ネット回線のスペックを引き出す性能を有しており、IPv6接続にも対応しているため、混雑する時間帯でも快適さをキープしてネットが使えます。
@nifty光で提供されるWi-Fiルーターは以下の3機種のうちいずれかが届く形になっています。
機種名 |
WRC-1167GS2H-B |
WSR-1166DHPL2 |
HUAWEI WIFI AX2 NEW |
メーカー |
エレコム |
バッファロー |
ファーウェイ |
伝送速度 |
1000 Mbps |
1000 Mbps |
1000 Mbps |
通信速度 |
最大867Mbps |
最大867Mbps |
最大1201 Mbps |
通信が安定する固定回線の@nifty光のスペックをしっかりと引き出した上で利用したい方は、スペックの高いLANケーブルと、高性能なWi-Fiルーターを揃えてみてください。
※2023年9月時点の情報です。