
iPhoneのiCloudストレージ容量を減らして空き容量を増やす方法
2020/05/20iPhoneやiPadをiCloudに自動的にバックアップしておくと、デバイスの損傷・紛失や急な機種変更にも対応が可能です。
ところが時にはバックアップ容量が不足したり、何らかの問題が生じたりしてバックアップができなくなることもあります。ここでは、そんなトラブルへの対処法を紹介します。
iCloudストレージの空き容量を確認する方法
iCloudストレージの空き容量が足りない状態になると、「iCloudストレージに十分な空き領域がないため、このiPhoneのバックアップは作成できません」というエラーメッセージが表示されることがあります。
この状態でデバイスが破損したり紛失したりすると、大切なデータを失うおそれがあるため、早めの対策が不可欠です。iCloudストレージ容量の使用状況は、以下の順に選択した画面で確認できます。
・設定Appトップページ最上部にある「ユーザー名」→「iCloud」
最上段にある「写真」「書類」「メール」「バックアップ」「その他」で色分けされた帯グラフがmiCloudストレージの使用状況を示しています。
この使用済み領域がストレージ容量の大半を占めている場合は、明らかに空き容量が不足しています。
iCloudストレージ領域を使用しているファイルの内訳は、帯グラフ下の「ストレージを管理」からチェックできます。
PCが故障する前に! Googleドライブ、iCloudでパソコンデータを自動バックアップする方法
iCloudストレージの容量を減らして空き容量を増やす方法
帯グラフ下の「ストレージを管理」から、アプリごとの使用容量を確認した上で、以下の対処を試みてください。
(1)「写真」のファイルサイズが大きくなっている場合
写真だけでなく動画(ビデオ)も含まれます。写真や動画を日常的に撮影している人は、写真App内のファイルのバックアップ先をiCloud以外の無料オンラインストレージ(Googleフォトなど)に変更するといいでしょう。
設定変更方法
・設定Appトップページ最上部にある「「ユーザー名」→「iCloud」
→「写真」
→「iCloud写真」をオフ
iPhoneやiPadで開く予定のない画像や動画を手動でPCや外部記憶メディアにバックアップ後デバイスから削除するのも一手です。
(2)「書類」のファイルサイズが大きくなっている場合
ほかのデバイスとファイルを共有している場合、「書類」の容量が大きくなりがち。この機会に必要なファイルと不要なファイルを振り分け、iCloud Drive内を整理してみてください。
必要なファイルだけをiCloud内に残し、そうでないファイルはiCloudと同期していないパソコンの領域や外部記憶メディアに保存するか、GoogleドライブなどのiCloud以外のオンラインストレージに移動してしまいましょう。
(3)「メール」のファイルサイズが大きくなっている場合
まずはiCloudストレージを利用しているすべてのデバイスで、迷惑メールやゴミ箱フォルダ内のメールを削除します。
それでも減らなければ、不要な添付ファイルを削除してみてください。
(4)「バックアップ」の容量が大きくなっている場合
「バックアップ」
→「○○のiPhone(iPad)」
→「バックアップするデータを選択」をチェック
一覧表示されるまでに時間がかかることがありますが、「すべてのAppを表示」をタップし、バックアップするデータのファイルサイズが大きくなっているアプリをチェックしてみましょう。バックアップ対象から外すか、該当アプリを立ち上げて不要なファイルを削除してしまいましょう。
使っていないアプリがあれば、「バックアップするデータを選択」の一覧でチェックを外してしまうか、アプリ自体を消してしまうのも一手です。
(5)(1)~(4)で対処できなかった/チェックしている時間がない場合
iCloudストレージをアップグレードして容量を増やすのがおすすめ。
【iPhone】Windows パソコンにiCloudを設定してiPhoneと自動的に同期する方法
空き容量は十分なのにエラーメッセージ【意外な対処法】
まれなケースですが、前述の(1)~(4)の解決策を試した後、iCloudストレージ容量の使用状況を表す帯グラフで、空き領域に余裕があるように見えるときでもiCloudストレージの空き容量が足りないといった警告が表示されることがあります。
多くは「○○のiPhone(iPad)」でチェックを入れている(緑になっている)アプリのバックアップデータが、iCloudストレージの空き容量を上回っていることが原因と考えられます。
このような場合は、よく使うアプリに大容量ファイルがたまり続けている可能性を疑ってください。
意外に見過ごしやすいのが音声ファイル。
・ビジュアルボイスメール(留守電メッセージ)が一度も整理されることなく増え続ける
・睡眠管理アプリで録音されるいびきの音声ファイルが無制限で保存される
これらの音声ファイルだけで数GBに膨らんでいたり…というケースも。まずは留守番電話メッセージ(ビジュアルボイスメール)を整理することから始めましょう。
(1)「電話」→「留守番電話」→「編集」ボタンをタップ
(2)残しておく必要のないメッセージを選んで右下の「削除」ボタンをタップ
これだけでは削除は完了しません。
留守番電話画面の最下部にある「削除したメッセージ」をタップ
右上の「すべてを消去」をタップして完全に消去
次に、設定App→「一般」→「iPhoneストレージ」を表示し、iPhoneのストレージ容量を大量に使用しているアプリを探します。
以下のようなアプリは除外可能です。
・ミュージックApp:CDから取り込んだデータはiCloudに保存されない
・電子書籍や動画配信サービスのアプリ:iCloudにバックアップされるのは重要なデータのみで、ダウンロードしたものはiCloudには保存されない
iPhoneストレージ上で必要以上に容量を使用しているアプリが見つかったら、アプリを立ち上げて不要なファイルを削除してしまいましょう。
Wi-Fiルーターでネット速度が変わる|スマホも固定回線のWi-Fi接続で速くなる
iCloudストレージ容量そのものを増やす
iPhoneやiPadでアプリやファイルをマメに整理することも大切ですが、設定が苦手な人や忙しい人は、一思いにiCloudストレージ容量をアップグレードするのもひとつの手です。
iCloudストレージの容量プラン
iCloudは設定した項目の自動バックアップがとれたり、同じApple IDでサインインしているすべてのデバイスで写真や書類、連絡先、スケジュール、ブックマークなどの同期ができたりと、なにかと便利なサービスです。そのため予期せぬ破損や紛失、急な機種変更時も大切なデータを損失しないようにと、活用している人も多いのではないでしょうか。
そうは言っても、iCloudサインアップ時にもらえる無料領域は5GBしかりありません。無制限に使えるわけではありません。メールや連絡先、カレンダー、リマインダー、ブックマーク、ヘルスケアなどのデータはいいとしても、写真や動画といった容量の大きいファイルが増えてくると、無料領域はあっという間にいっぱいになってしまいます。
容量 | 金額 |
5GB | 0円 |
50GB | 130円 |
200GB | 400円 |
2TB | 1,300円 |
※価格はすべて税込
特に近年発売された機種ではカメラの性能も飛躍的に向上しており、撮影した静止画や動画のファイルサイズは旧機種に比べて大きくなっているので、iCloudのストレージ領域を圧迫しかねません。そこで有料プランを利用することで使用できる容量そのものを増やすことも検討してみてはいかがでしょうか。
有料プランを使えば50GBでも料金は月額たった130円(税込)です。月額400円(税込)の200GBプランや月額1,300円(税込)の2TBプランにすれば、家族で分け合うこともできるのでおすすめです。
iPhoneのバックアップに必要なiCloudストレージ容量はどのくらい?
iCloudストレージの容量をアップグレードする方法
iCloudストレージのアップグレード方法は簡単です。
(1)設定App→「ユーザー名」→「iCloud」→「ストレージを管理」→「ストレージプランを変更」の順にタップ
(2)希望のプランを選択
不要になったらいつでもダウングレードが可能です。
なお、iCloudバックアップを完了させるには、Wi-Fiネットワークに接続したままにしておく必要があります。エラーメッセージは表示されないけれどバックアップができない、バックアップが始まらないという場合は、接続環境を確認してください。
※2020年5月時点の情報です。
※操作手順内の表現はOSや機種、アプリのバージョンにより異なる場合あり。