
河川の状況が確認できるToday’s Earth – Japanとは
2022/03/30近年増加している土砂災害や洪水被害を軽減するために、JAXAと東京大学の共同研究グループはToday’s Earth – Japanを開発しました。Today’s Earth – Japanは、日本中の河川の状況が確認できる河川の流量・氾濫域予測システムです。台風や突然の豪雨などで河川の流量が増加した場合、洪水発生が何時間後に起こるか予測することができます。
今回はToday’s Earth – Japanの仕組み、使い方について詳しく解説していきます。また、被災時にスムーズに避難できるよう普段からできる防災対策についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
Today’s Earth – Japanとは?
Today’s Earth – Japanとは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構地球観測研究センターと国立大学法人東京大学生産技術研究所が共同で開発した河川など水循環を確認できるシステムです。
誰でも日本中の河川をモニタリングできる
前述の通り、Today’s Earth – Japanは、日本中の河川をモニタリングできる水循環シミュレーションシステムで、日本だけでなく海外の河川も3時間毎にモニタリングが可能で、河川の流量と河川流域に降った雨量を元に洪水の危険性を予測します。
高精細な衛星画像から地形や植生などを解析し、1km四方ごとに湿度や日照時間も計算に入れることで、雨がどの程度川に流れ込むのか予測が可能になります。洪水は地震と同程度の被害が起こるため、Today’s Earth – Japanの活用による防災対策が期待されています。
予測は最大30時間以上先まで可能
Today’s Earth – Japanは、最大30時間以上先まで洪水予測が可能なため、今後の避難準備をする目安にできます。2019年に起きた台風19号の予測シミュレーションでは、堤防決壊地点142箇所中130箇所(捕捉率約91%)と精度の高い予測結果を発表しています。
これまで気象庁が発表している洪水予報では3〜6時間先まででしたが、Today’s Earth – Japanを活用すればより長期の予測が可能です。しかし、予測情報を警報として出すことは法律上禁止されているため、あくまでも補完する情報として活用が望まれています。
Today’s Earth – Japanの使い方
Today’s Earth – Japanは誰でも手軽にリアルタイムの情報をWeb上で閲覧することができます。ここでは、Today’s Earth – Japanの使い方について、ご紹介します。
Today’s Earth – Japanの使い方
画像出典元:Today’s Earth – Japan
Today’s Earth – Japanの使い方は、以下の手順です。
2.左側のメニューより「他の変数が見たい方はこちら「日本」」を選択
3.確認したい任意の日時を入力すると日本全国の降雨量が確認できます。
4.河川の状態を確認したい場合は、モデル/カテゴリで「河川データ」を選択すると、氾濫面積割合や総河川流量が確認できます。
マップを拡大したい場合は、地図をクリックすると拡大画像が別タブへ表示されます。また、降雪量や地表気温などより細かい数値も確認することが可能です。詳しい操作方法については公式解説動画をご確認ください。
河川氾濫に備える対策方法とは
Today’s Earth – Japanで河川の氾濫予測ができると言っても、避難が必要になった時のために普段から準備が必要です。必要となる防災グッズの点検や避難場所の確認など、事前に災害対策について考えておきましょう。
災害時の情報収集方法について確認しておく
災害時は、安全に素早く避難するためにもテレビやラジオ、防災アプリなどを駆使した周辺環境の情報収集が欠かせません。台風などで河川氾濫が予測される場合、特に迅速な避難が求められます。しかし、周辺の状況を確認せずに避難してしまうと、強風によって樹木が倒れていたり、道が決壊していたりする危険性もあります。
停電によってテレビが使用できなくなる場合もあるので、情報収集できる防災アプリやサービスは事前に確認しておきましょう。おすすめの防災アプリ・サービスについては、次の記事でまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
台風や豪雨災害被害を防ぐために入れておきたいおすすめ防災アプリ・サービス7選
家族との安否確認方法や避難場所を共有しておく
共働きや学校など、家族が異なる場所にいた時のために、事前に家族の安否確認方法について共有しておく必要があります。自宅にいる場合の避難場所だけでなく、学校や職場にいる場合の避難場所も想定しておくと、安否確認を行う際もスムーズです。
安否確認には名前だけで検索できる「Googleパーソンファインダー」がおすすめです。災害用伝言サービス「171」と合わせて使い方を確認しておくと、いざというときも安心です。
名前だけでOK!安否情報を一括検索できる「Googleパーソンファインダー」「J-anpi」に注目
河川氾濫が起きやすい時期を確認し、防災グッズを見直しておく
河川の氾濫は、大雨や台風など夏に起こりやすいとされています。近年、夏の水害は増加しており、記録的な大雨による土砂災害被害なども記憶に新しいのではないでしょうか。夏は災害による疲弊以外に、猛暑によって熱中症リスクも高まるため、通常の防災グッズにプラスして暑さ対策も考慮する必要があります。
また、汗による不快感を軽減するために汗ふきシートやドライシャンプーなど、衛生対策も重要です。防災グッズの点検時には、季節に合わせたグッズを備えておきましょう。
線状降水帯とは?夏に起こりやすい自然災害と対策についてわかりやすく解説
最新の災害情報が確認できるように光テレビの導入もおすすめ
最新の災害情報が確認できるテレビは、重要な情報収集源です。しかし、一般的なテレビアンテナは暴風雨などの影響を受けやすいため、テレビが見られなくなってしまう可能性もあります。
光回線を利用してテレビが視聴できる「光テレビ」であれば、天気の影響を受けにくく、安定して情報を確認できます。災害対策としてはもちろん、アンテナ故障への備えや外観をすっきりさせることも可能なので、ぜひ導入を検討してみてください。
光テレビとは?アンテナを立てず災害の影響を受けにくいテレビ視聴方法
まとめ
洪水は一度起こると甚大な被害をもたらしてしまう災害です。普段生活している地域に川が多い場合は、河川が氾濫することも想定して避難場所などを前もって決めておく必要があります。
非常時には、今回ご紹介したToday’s Earth – Japanを使って河川情報が確認できます。事前に準備をしておくことで、新しいシステムを最大限に活かすことができるため、日ごろから災害対策を心がけるようにしてみてください。
大雨や暴風などの災害時にはプロバイダー料金をサポートしてくれる事業者もあります。ご利用のプロバイダーサポートページを普段からブックマークなどしておき、いつでも確認しておけるようにしておきましょう。
@niftyをご利用の方は会員サポートサイトでご案内しています。
・令和5年石川県能登地方を震源とする地震に対する支援措置について
・令和4年12月18日からの大雪による災害に対する支援措置について
・令和4年台風第14号による災害に対する支援措置について
・令和4年8月3日からの大雨による災害に対する支援措置について
・令和4年7月14日からの大雨による災害に対する支援措置について
・令和4年福島県沖を震源とする地震に対する支援措置について
@niftyでは今後も安心・安全を心掛けサービス提供をして参ります。
※2022年3月時点の情報です。