
土砂災害警戒マップの見方と災害に備える方法
2022/07/22台風や急な大雨によって引き起こる土砂災害。いつ起こるかわからない土砂災害も、土砂災害警戒マップを見れば住んでいる地域の災害リスクが確認できます。
本記事では、防災・減災対策に有効な土砂災害警戒マップの見方について詳しく解説します。事前に備えておくべき対策も合わせてご紹介しますので、ぜひ防災対策に役立ててください。
土砂災害被害の危険性がわかる「土砂災害警戒マップ」
土砂災害警戒マップは、各自治体が過去の災害被害事例に基づき、災害リスクの高い場所がマッピングされた地図です。一部の地域では他の災害マップとともに提供されており、警戒区域だけでなく避難場所や経路についてわかりやすく表現されています。
ここでは土砂災害警戒マップの見方について、詳しく確認していきましょう。
土砂災害警戒マップとは
ハザードマップの一種である土砂災害警戒マップは、国土交通省が運営しているポータルサイトで確認できます。ポータルサイトには日本全国各地のマップが集約されているため、自宅や実家、職場など複数箇所の確認に役立ちます。また、区役所などで印字されたものが配布されていることも多く、自宅に土砂災害警戒マップを保管しておきたい方も安心です。
土砂災害警戒マップには、警戒区域が危険度毎に色分けされており、避難所や救急医療機関、公共機関なども記載されています。近くの避難所まで避難経路を検討する際は、最短ルートだけでなく、土砂災害リスクの高い場所を迂回したルートも検討しておきましょう。
土砂災害によって起こる被害
そもそも土砂災害とはどのような災害かご存知ですか?
土砂災害は大きく分けて3種類あり、災害が起こる前の前兆が異なります。
種類 |
特徴 |
前兆 |
土石流 |
山腹や川底の石や土砂が、集中豪雨などによって水と一緒に下流に押し流れてくる現象。時速20~40kmと一瞬のうちに人家や畑が壊滅するため大変危険です。 |
・大雨なのに川の水位が下がる |
がけ崩れ |
雨や地震などの影響で地盤がゆるみ、斜面の地表に近い部分が突然崩れ落ちる現象。崩れ落ちるまでの時間が一瞬のため、逃げ遅れなど人命に関わる甚大な被害になりやすい。 |
・がけから小石がパラパラと落ちてくる |
地すべり |
地下水などの影響により、斜面の一部もしくは全部がゆっくりと下方に移動する現象。土石流と異なりスピードはゆっくりである反面、広い範囲の地面が動くため広範囲に被害が発生しやすい。 |
・地面にひび割れができる |
土砂災害の種類によって前兆が異なるため、普段と違う現象を感じたらすぐに避難することが大切です。各自治体からの避難勧告が出ていなくても、周囲と声を掛け合いながら安全に避難しましょう。
土砂災害警戒マップの利用方法
それでは、ハザードマップポータルサイトを利用し、土砂災害警戒マップの確認方法を見ていきましょう。
1.表示する情報を選ぶから「土砂災害」を選ぶ
2.確認したい住所を入力する
3.マッピングされている部分をクリックすると災害の危険性が表示される
※避難場所の表示や、凡例を確認したい場合はクリック
確認した土砂災害警戒マップを保存するには
検索した土砂災害警戒マップをスマホに保存したいときは以下の手順で保存できます。
1.マップの右上にあるツールボックスアイコンをクリック
2.リストの下から3つめ「画面を保存」をクリックすると、任意のファイル形式で保存可能
また、印刷したい場合は、同じくツールボックスアイコンをクリックし、印刷を選ぶと印刷ができます。画面全体を印刷、もしくは任意の場所を指定して印刷ができるので、利用しやすい方法で保存してみてください。
災害から身を守るためにできる対策
土砂災害など突然起こる自然災害から身を守るためには、事前に防災対策を行っておくことが重要です。ここからは災害から身を守るためにおすすめの防災対策を3つご紹介します。
被災してしまった場合の情報収集方法を確認しておく
土砂災害のような自然災害が起きた場合、まずは周辺の状況確認から行いましょう。避難する経路が安全か、二次災害が発生する危険性はないかテレビやラジオなどあらゆる方法で情報収集する必要があります。テレビやラジオがすぐ利用できない時でも、スマホから視聴できるライブ配信チャンネルや防災アプリがあります。
被災時は慌てていていつも通りの対応ができないことが多いので、事前に防災アプリなど情報収集方法を確認しておいてください。
【保存版】防災アプリ&サイトおすすめ5選 ニュースから河川情報までスマホで対策
家族で避難場所や安否確認の方法など話し合っておく
災害が起こった時、職場や学校など家族がバラバラの場所にいる可能性が高いため、家族の安否確認方法や避難予定場所など事前に話し合っておくといいでしょう。特に安否確認方法は家族の誰でも利用しやすいサービスを選ぶのがおすすめです。
おすすめの安否確認サービスは「Googleパーソンファインダー」です。名前が分かれば登録ができるため、周辺にいる人や友人の安否情報も提供できます。使い方については、次の記事で解説しているので確認してみてください。
名前だけでOK!安否情報を一括検索できる「Googleパーソンファインダー」「J-anpi」に注目
被害を最小限に抑えるために事前シミュレーションしておく
土砂災害は一瞬で周辺環境が変わってしまうこともあり、減災するためには事前のシミュレーションが重要です。特に急激な土砂崩れなどで避難できなくなってしまった場合、救助要請を行わなければ命の危険を感じることも。身の安全を守るためにも、被災時に救助要請はどのように行うのか一通り確認しておきましょう。
近頃はSNSを利用した救助要請方法もあります。
災害時に忘れてはいけないSNSでの“正しい救助要請”とは?
また、警視庁警備部災害対策課のTwitterには、避難中のお役立ち情報がまとめられています。無事避難所にたどり着いても普段通り電気や水が使えないなど、不便さを感じるかもしれません。少しでも快適に避難生活を送るために、ぜひチェックしてみてください。
【Twitter】フォロワー急増中!災害時に役立つ情報満載な「警視庁警備部災害対策課」とは?
まとめ
2021年も7月初旬の熱海の土砂崩れや、8月中旬に日本各地で起きた土砂災害など、年々土砂災害の被害が増えています。特に長雨の場合は被害が甚大になりやすく、いつ土砂災害が起こるかわかりません。
災害時にどれだけ落ち着いて行動できるかは、普段の備えによって左右されるので、この機会に防災対策を見直してみてください。
大雨や暴風などの災害時にはプロバイダー料金をサポートしてくれる事業者もあります。ご利用のプロバイダーサポートページを普段からブックマークなどしておき、いつでも確認しておけるようにしておきましょう。
@niftyをご利用の方は会員サポートサイトでご案内しています。
・令和5年石川県能登地方を震源とする地震に対する支援措置について
・令和4年12月18日からの大雪による災害に対する支援措置について
・令和4年台風第14号による災害に対する支援措置について
・令和4年8月3日からの大雨による災害に対する支援措置について
・令和4年7月14日からの大雨による災害に対する支援措置について
・令和4年福島県沖を震源とする地震に対する支援措置について
@niftyでは今後も安心・安全を心掛けサービス提供をして参ります。
※2021年10月時点の情報です。