
CPU、メモリ、HDDの役割の違い|パソコンを購入する際のチェックポイントも紹介
2021/12/07店頭でパソコンを見ていると、スタッフの人から『CPU』の種類、『メモリ』や『HDD』の容量が説明されることがあります。しかし、説明される内容がいまいちわからない人は多いのではないでしょうか?
CPU、メモリ、HDDはパソコンの性能を表すパーツです。各パーツの性能は簡単に把握できるようになっています。本記事では、メモリ、CPU、HDDがどんな役割をするパーツなのか、種類ごとにどのようにスペックが違うのか解説していきます。
CPUとはパソコンの頭脳となるパーツ
CPUはパソコンの頭脳と言えるパーツです。CPUの性能でパソコンの動作スピードが左右されるので、購入するときはチェックしておきましょう。
CPUはマウスやキーボードなどのハードウェア、OSやオフィスソフトなどのソフトウェアの操作を受け取り全ての指示を処理します。わかりやすいもので言うと、マウスを操作してマウスカーソルが動く一連の処理はCPUが行っています。
数式を入れたエクセルの計算もCPUが処理したうえで答えが出力されます。あらゆるソフトウェアの起動や動作もCPUが行うので、重要な役割を担うパーツと言っても過言ではありません。CPUの性能が高いほど処理速度は速くなります。
求められるCPU性能の高さは、パソコンを使用する目的で異なります。例えばオフィスソフトでの書類作成をする程度であれば、CPUにそれほど大きな負荷がかからないため、あまり高性能なCPUを選ぶ必要はありません。一方で、画像や動画の編集ではCPUに大きな負荷がかかるので、高性能なCPUが必要となります。
CPUの性能が低いパソコンで大きな負荷がかかる作業をすると、処理に時間がかかる上にフリーズしやすくなるので注意しましょう。
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メモリはアプリなどの動作で重要となるパーツ
メモリは作業デスクの役割をするパーツで、性能は容量で表されます。メモリはソフトウェアを一つ立ち上げるごとに消費します。そのため、スペック上で定められた限度であるメモリ容量以上の数のソフトを一度に使うことはできません。
メモリ容量が少ないパソコンは狭いデスクで作業するようなもので、複数のソフトを使った作業で処理が遅くなってしまいます。メモリ容量が大きければ広いデスクで作業するようなもので、処理速度が速い状態で効率的に作業が行えます。複数のソフトを同時に利用する場面が多いのであれば、メモリ容量の大きいパソコンを選ぶといいでしょう。
さらにメモリは同一容量・同一メーカーのものを2枚取り付けることで、『デュアルチャネル』という機能が働き、処理速度をアップさせることができます。自分でメモリを増設することもできるので詳しい方法はこちらの記事を参考にしてみてください。
メモリ増設の効果とその方法|メモリ増設で処理速度が速くなる
HDDはデータを保存するパーツ
HDDはハードディスクのことで画像や動画、オフィスソフトで作成したデータを保存するパーツです。HDDのスペックは容量で表されています。HDDはストレージとも呼ばれていて、容量が大きいほど保存できるデータ量が多くなります。
ただし、HDDの容量ギリギリまでデータが保存できるわけではありません。HDDの容量がギリギリになるまでデータを保存すると処理速度が遅くなり、パソコンやソフトウェアの動作が重たくなります。そのため、HDDの容量は大きいに越したことはありません。
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ストレージにはSSDもある
データを保存するストレージはHDDの他にSSDという選択肢もあります。SSDはHDDより読み込み速度が速く、スムーズに処理が行えます。また耐久性が高いうえにHDDより小さくて軽いので、ノートパソコンがさらに持ち運びがしやすくなります。
ただし、HDDより価格が高いうえに保存可能容量が小さいので、状況に応じて利用するかを判断したいところです。
SSDとは|特徴やHDDとの違いを徹底解説!
パソコン購入時のチェックポイント
これまでの説明でCPU、メモリ、HDDの役割は理解できたかと思います。しかし、実際にパソコンを購入するとなると、どの程度のスペックのものを選べばいいのか悩むところです。
そこで、自分にあった各パーツのスペックの見分け方を解説していきます。オンラインゲーム向けのパソコンスペックの選び方は以下の記事もチェックしてみてください。
【初心者向け】オンラインゲーム向けのPCスペック・選び方ガイド|おすすめ回線も!
必要なCPUの目安
CPUはIntelとAMDの2種類があります。もっともよく見かけるのはIntelです。IntelのCPUを搭載しているパソコンはかなり多く、主要のメーカーと思っていいでしょう。
IntelのCPUは大きく分けて7種類あり、それぞれでスペックが異なります。IntelのCPUをスペックが高い順に並べると以下の通りになります。
PentiumとCeleron、Atomはスペックが低いCPUで、安価なパソコンに搭載されていることが多いです。とはいっても、インターネットやメールの利用をする分には問題ありません。
オフィスソフトを使って書類作成をするのであれば、CPUがCore i3やCore i5となっているのが望ましいです。理論上ではCore i5はCore i3より高スペックです。とはいえ、型版が新しいCore i3は性能が向上しており、古い型番のCore i5とスペックが変わらないものもあります。動画編集をする場合はCore i5以上が理想的です。
またCore i7以上になるとグラフィックが高解像度なゲームプレイも出来ます。ただし、高解像度なゲームを遊ぶ場合、後述しているグラフィックボードが搭載されている必要があるので注意してください。
必要なメモリの目安
メモリは以下のような容量が一般的です。
・4GB
・8GB
・16GB
Microsoft社はWindows10の仕様として、2GBは必要だと公表しています。しかし、これはあくまで最低値で、人によって適したメモリ容量は異なります。エクセルやワードなどの負荷が低い作業で使用する場合でも、少なくとも4GBは必要です。IllustratorやPhotoshopなどの専門ソフトを利用するのであれば、8GBが目安といったところでしょう。
注意したいのは、複数のソフトを同時に使いたいと考えている場合です。メモリの容量限度ギリギリまでソフトを開くと、不具合が起きたり処理速度が遅くなったりする恐れがあります。そのため、メモリに余裕を持ったパソコンを選ぶようにしましょう。
必要なHDD・SSDの目安
HDDやSSDのスペックを選ぶときは、普段からどれだけのデータ量を保存しているかがポイントです。HDDは以下のような容量が一般的で、それぞれの容量に大きく差があります。
・256GB
・512GB
・1TB
128GBでもかなりのデータが保存でき、単純計算で以下のデータの保存が可能です。
上記の表ではOSや他のソフトなどの使用領域は考慮されていません。とはいえ、動画を保存しなければ128GBでもかなりのデータを保存することができます。
インターネットやメール利用、オフィスソフトでの書類作成がメインであれば128GBでも充分でしょう。動画や画像の編集がメインなら256GB以上のHDDを選ぶのが望ましいです。
HDDとSSDのどちらを利用するかも、検討しておきたいポイントの1つです。SSDは処理速度が速く、HDDが搭載されているよりも動作がスムーズという利点があります。動作音や発熱、消費電力が少ないというメリットもあるので、より高スペックなパソコンを利用したい人は検討してみるといいでしょう。
ちなみに、クラウドサービスを活用して、必要なストレージ容量を減らす方法もあります。クラウドサービスを使うとネット上のサーバーに画像や書類のデータを保存できるので、本体のストレージ容量を消費しません。
ゲームにはグラフィックボードも必要
パソコンでゲームをする場合、CPUやメモリなどに加えてグラフィックボードが搭載されているかもポイントになります。グラフィックボードは高解像度な3D映像をスムーズに出力するパーツです。グラフィックボードがないと、CPUやメモリのスペックが高くてもゲームの映像にカクつきが生じます。
パソコンでゲームをするなら、グラフィックボードの搭載有無も確認しておきましょう。
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まとめ
パソコンを購入するときは店頭でCPUやメモリ、HDDのスペックを説明されますが、知識がないと違いがわからないものです。本記事でご紹介したように、以下のイメージで各パーツのイメージを捉えると理解しやすくなります。
・CPU:頭脳
・HDD:データを保管する倉庫
必要なスペックは、パソコンの使用目的で決まります。自分の用途に合わせて機種を選ぶことで、適切なスペックのパソコンを適切な価格で購入できます。必要以上のスペックが搭載されたパソコンを選んで持て余さないように、各パーツの違いもしっかり把握しておきましょう。
パソコンの処理速度も大切ですが、インターネットの通信速度も快適にしたい人は回線の見直しも検討してみるといいでしょう。どれだけスペックが高いパソコンを利用しても、インターネット回線の通信速度が遅いと良さが活かされません。
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※2021年6月時点の情報です。
※本文中に記載されている通信速度は理論値です。必ずしもこの速度が保証されているものではなく、お客様の通信環境や接続の時間帯などによっては、思うように速度が出ない場合や接続が不安定な場合があります。
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